Vol.634　　27.Apr.2012

　ビジネスではoffice2010が標準となっているこの頃ですが、職場では相変わらずOffice2000や2003を利用しています。メールの添付などでdocxやxlsxファイルを貰った時には、共通で使えるようにdocやxlsに変換してから使っています。今更2010を購入する気にはならないので、仕方がないと思っていましたが、マイクロソフトから”Word/Excel/PowerPoint 2007 ファイル形式用 Microsoft Office 互換機能パック”が無料で提供されており、Office2000に互換機能パックをインストールすると、Office2007以降のファイルの読み込み・編集が可能となりました。
　古い形式のファイルに変換後に編集となるので新しい機能はサポートされていませんが、ほとんどの場合、これで充分に使えます。なお、互換パックのインストール前にはMicrosoftUpdateで優先度の高い更新プログラムを全てインストールしておくことを勧めます。

Ｓ 「超」入門　失敗の本質

　「失敗の本質」とは1984年にダイヤモンド社から刊行された、大東亜戦争時の日本軍の組織論を分析した本です。名著とかゴミ本とか評価はまちまちだが、初戦は破竹の勢いだった日本軍が、展開地が最大になった３年後に敗戦を迎えたことと、２０世紀では世界で第２位の経済大国になり、２１世紀なって半導体や家電でトップを占めていた日本企業が凋落している現在日本が当時と似ているといわれ、「失敗の本質」は５２万部を超すベストセラーになっています。
　『「超」入門　失敗の本質』は原書を解りやすく現代向けに解説され、特に東日本大震災の影響も考慮し、「想定外の変化に対応する組織だけが生き残る」と現代日本の問題点を鋭く指摘しています。
　目次を紹介すると、

　序　章　日本は「最大の失敗」から本当に学んだのか？
　第１章　なぜ「戦略」が曖昧なのか？
　第２章　なぜ、「日本的思考」は変化に対応できないのか？
　第３章　なぜ、「インベーション」が生まれないのか？
　第４章　なぜ「型の伝承」を優先してしまうのか？
　第５章　なぜ、「現場」を上手に活用できないのか？
　第６章　なぜ「真のリーダーシップ」が存在しないのか？
　第７章　なぜ「集団の空気」に支配されるのか？

　特に、「ルールを変えた者だけが勝つ」や「技術の進歩ではイノベーションは生まれない」などは、重要なキーワードのように思う。
　閉塞感のある日本の将来を考えると、ぜひ読んで見るべき本である。