Vol.663 11.Jul.2014

タフな防水カメラTG835とGPSログ GPSトラックログ(軌跡)の表示

C タフな防水カメラTG835とGPSログ

by fjk

いつでも手軽に使えるコンパクトなカメラがないか気にかけていたところ、売値が3万円を越えていたOlympusのTG835が\21,480で販売(ヤマダ電気、税抜き)していた。水深10m防水、GPS、Wifi対応ということで、つい衝動買いをしてしまった。最近はカメラやGPS付きのスマートホンが普及し、厚みが薄くポケットに入るサイズのカメラは少なくなくなってきたが、2m以上の耐衝撃性や10mまでの水中で使えるなど、アウトドア向き防水・防塵カメラとして何とか残っている。またOlympusのTG-3やSonyのTX30など顕微鏡的に近い機能を持つものもある。

TG835は標準ではWiFiを使うことが出来ない。SDカードとしてFlashAirまたはEye-Fiカードを使うことでWiFi機能が可能となる。そこで、ヤマダ電気で16GbのFlashAirW-02 class10を税抜き\4,180で入手した。FlashAirのバージョンがF19BAW3AW2.00.02以降のFlashAir W-02 Class10で、インターネット同時接続機能信が可能となり、カメラとパソコンの接続に加えネットワークも同時に使うことが出来る。FlashAirカードの設定はカメラにカードを差し込み、USBでカメラとパソコン(またはタブレットやスマートホンなど)を接続し、パソコンでカードの設定を行う必要があり、設定を行うための専用ソフトが必要です。WiFi接続を行うと、撮影した写真や動画をパソコンのweb表示ソフトでhttp://flashar/やOlympusのOl.Shareなどで見ることなどが出来ます。ただし、Ol.Shareのリモコン機能などは使えません。

さすがに画像はE-P5にはかないませんが、ポケットにすんなり入り(本当はもう少し薄く、軽ければと・・)、雨なども気にする必要がなく、いつも持ち歩いていて、撮影の機会が増えました。また、マクロも3cmと思っていたより近づくことが出来、まあ満足しています。

さて、TG835はGPSを搭載していますが、さらに衛星軌道情報を使ったアシストGPS機能を利用することで、位置情報を素早く入手することが出来ます。位置情報の提供はオリンパスのホームページのA-GPS Utilityソフトを使うことで入手できます。なお、情報の有効期限は14日ですので、14日毎に更新する必要があります。また、TG835は「メニュー」から「GPSログ」をONにすると、移動軌跡を記録するGPSログを行うことが出来る。GPSログは電源を切ってもログを継続しているので、電池の消耗に注意する必要がある(いざ写真を撮ろうと言うときに電池がなくならないように)。

記録したGPSログはSDカードのGPSLOGフォルダーに格納されますが、移動ルート(GPS Tracks)の表示はTG835本体では出来ないので、パソコンなどを使うことになります。

コンパクトでタフなTG835 通勤途中でトワイライトと遭遇 超解像ズームで撮影

G GPSトラックログ(軌跡)の表示

by fjk

スマートフォンなどでGPSロギングと軌跡表示のどちらも可能なものもありますが、GPS機能付きデジカメであるTG835や多くのGPSロガーでは地図表示が出来ないので、パソコンやタブレットなどを使ってTG835で記録した軌跡を表示する例を紹介します。

(1)Windowsマシン(RTを除く)の場合(GoogleEarthが使える環境が必要)

  1. @ 付属のUSBケーブルでパソコンとカメラを繋ぐ
  2. A パソコンでGoogleEarthを起動
  3. B 「ツール」「GPS」の「インポートタグ」で「ファイルからインポート」を選び、インポートボタンを押すとエクスプローラが起動するので、表示したいファイル(*.log、ログファイル)を開くと、画面にルートが表示される。

(2)Windows-RTマシンの場合
 surface2などのWindowsRTマシンでは、GoogleEarthのインストールができないので、winodwsストアにある「地図ロイドmini」(国土地理院の地図を利用、キャッシュによりオフラインでも利用可能、windows8.1以上)を用いる。
 地図ロイドを起動後、「マウスの右クリック」または「画面下端を上にスライド」でアプリバーを表示し、「ファイルを開く」でGPXやKMLファイルがあるフォルダーを選ぶと、GPXやKMLファイルのリストが表示されるので、表示されたファイルを選択し、「ファイルを開く」でマップ上にトラックログ(軌跡)が表示される。

(3)Androidマシンの場合
 Androidマシンでログトラックを表示できるアプリは多数あるが、そのうちのいくつかを紹介。

<GPS Tracks Viewer>(要GoogleEarth接続)
以下紹介するMyTracksやOsmAndはTG835のログファイル(NMEA形式)をそのまま表示できないので形式変換を行う必要があるが、GPS Tracks Viewerではログファイル(*.log)をそのまま表示が可能である。しかし、拡張子がlogのままではリストに表示されないので、拡張子をnmeaに変更する必要がある。
<My Tracks>(要GoogleEarth接続)
外部ストレージで、KMLファイルは「/mytracks/kml」に、GPXファイルは「/mytracks/gpx」フォルダーに保存します。mytrackの「メニュー」で「すべてをインポート」するとリストが表示されるので、表示したいトラックを選択すると、画面に表示されます。もし、リストが表示されない場合は、Astroなどのファイル管理ソフトでトラックファイルを選択することで、Mytracksが自動で起動し同じようにルートが表示される。
<Osmand>(Open Street Map for Android)
上記2つのビュアーはGoogleEarthを使うのでネットワーク接続環境が必要ですが、Osmandはオフラインで使うことが出来ます。しかし、そのためにはOsmandだけでなくオープンストリートマップ(OSM)のダウンロードも必要です。
  1. OsmAndを起動し「マップ」をタップ
  2. @ 「メニュー」ボタンをタップ
  3. A 「ビュー定義」を選択
  4. B 「GPXトラック」をタップ
  5. C OsmAndがインストールされたディレクトリのtracksフォルダーにあるxmlファイルのリストが表示されるので表示させたいGPXファイルを選ぶと、ルートが地図上に表示される。
※Osmandやマップはhttp://blog.hogehoge.com/2013/05/osmand.htmlなどを参考にされたい。

【ファイルの形式変換】
 TG835のGPSファイルフォーマットはNMEA形式なので、そのままでは表示できないビュアーがある。ログファイルの形式変換にはGPSBabelが便利である。

<GPSBabelの使い方(gpxへの変換例)>
  1. @ Input Formatには「NMEA0183」を選ぶ
  2. A FileNameダイアログボタンを押して変換したいファイルを選ぶ(optionは指定しない)
  3. B TranslationOptionは最低Tracksをチェック
  4. C FilterのRoutes&TracksのSimplifyのLimitを750程度にする
  5. D MiscellaneousでRoutesをチェック
  6. E OutputFileのformatは「GPX XML 」を指定
  7. F Filenameもダイアログを開いてファイル名を指定(Optionは指定しない)
  8. G 「Ok」ボタンをクリックすると変換が開始される。
(※)Gpsbabelのファイル名入力にはバグがあり、ファイル名を直接入力しても反映されないのでダイアログを開いてからファイル名を入力すること。

【写真をGPSデータに貼り付ける】
 移動途中で撮影した写真を、GPSトラックデータにマークとして貼り付けるには、windowsではnmea2kmlが便利。  ページよりダウンロードしたzipファイルを解凍し、nmea2kml.exeファイルをクリックするだけで、使うことが出来る。  なお、nmea2kmlもファイル名で解るように、多種のファイル形式の変換も実行できます。

<nmea2kmlの使い方例>
  1. @ モードは「nmea(.log)->kml」
  2. A 入力ファイル名及び出力ファイル名を入力(or選択)
  3. B 「写真」のボックスをチェック
  4. C 貼り付けたい写真フォルダ(各写真はEPG付き)を選ぶ
      (PhotoConfigでCreateDirectry・・をチェックすると写真が指定のフォルダに集められる)
  5. D ウェィポイントのマーク(ラベル)が不必要ならチェックを外す
  6. E 「処理」ボタンをクリックすると写真付きKMLファイルが作られる。
  7. F 作成したKMLファイルをGoogleEarthで確認する。

 同様の機能をMacでは、gpsphotolinkerで実現できそうだ


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