Vol.669 19.Dec.2014

3Dプリンタ【3】(AutoDesk123Dでデザインし造形) BS01のトラブル 録音機(ICレコーダー) 電動窓バキュームクリーナー

3 3Dプリンタ 【3】 (AutoDesk123Dでデザインし造形)

by fjk

 ボンサイラボにあるフィラメントロールアダプターを使ってもよいが、スムーズな回転を得るため、ボールベアリングも使うこととし、新たにCADからデータを作成した。なお、準備したボールベアリングはNACHIの608ZZ(ABS用、内径8mm、外径22mm)および628ZZ(PLA用、内径8mm、外径24mm)である。
 使用したCADソフトはAutoDesk123D、作製した3dプリンタ用ファイルはspl_adp_325-228-70.stl(ABS用)、およびspl_adpz-526-246-80-H10.stl(PLA用)である。ロールの内径およびベアリングの外径などを変更すれば他のケースでも利用できそう。

(1)3Dデータの作成(ABS用の場合)
@ AutoDesk123Dを起動する(単位mmを確認)
A ロールの外径37mm、内径18mmの同心円をsketchで作製
B 押し出し(Extrude)で上方に2mm引き出す(穴あき円筒1が出来る)
C Aと別の場所でロールの外径32.5mm、内径22.8mmの同心円をsketchで作製。
D Cの図形を押し出し(Extrude)で上方に7mm引き出す(穴あき円筒2が出来る)。
E SnapでDの上面、Bの上面をクリックするとBの上にDが乗っかった図形になる。
F このままでも一体化されているようだが、念のためにCombineコマンドで一体化する。
G (PLAの場合はココで穴を空ける)
H stlファイルとしてエクスポートする。
(2)stlデータの確認・修正
CADで作製したSTLファイルはそのままでは3Dプリンタ出力プログラムでエラーとなることがある。そこで、STLファイルが正しくできているかどうかを確認する必要がある。この時便利なフリーソフトとしてnetfabb basic(チェックと簡易修正)、MiniMagics(チェックのみ)がある。
修正も行えるnetfabbを利用する(ダウンロード時にユーザー登録する必要がある)。(1)で作製したstlファイルを読み込んでみると、エラーが無く(エラーがあると"!"マークが表示される。その後簡易なエラーはnetfabbで修正することができる)stlファイルは正しく出来ているようである。
(3)3Dプリント(造形)
Repetier-Hostを起動し、spl_adp_325-228-70.stlファイルを読み込む。DualSampleの条件でも造形できるが、綺麗にならないので、シングルモードで造形する。Sli3rのprint_settingsの条件の変更箇所は
	Layers_and_perimeters/ で
		First_layer_heightを 0.3mm に
		Solid_layersのTopおよびBottomの両方を2に
		Advanced/Randomize_starting_pointsをチェック(コレ重要)
	Infill/Top/bottom fill pattermを concentric に
	Skirt_and_brimで skirtは2、Brimは0(なし)
	Multiple_Extrudersで Extruderは全て1か2にする。

この条件でSlic3rでスライスし、造形を行った(ABS用は約30分、PLA用は約50分)。なお、樹脂がテーブルに固定されるようにカプトンテープの上にBuidTekを貼り付けた(テーブル表示温度とは2℃ほど誤差があるよう)。それでも樹脂固定が上手く行かないときはさらに「シワなしPitS」(トンボ鉛筆)を使った。造形物は温度が下がるとテーブルに強く接着し取り外しが困難(テーブルの温度を再度上昇させると取れ易くなる)となるので、暖かいうちに取り外した(力を入れすぎると変形するので注意)。
 ベアリングやフィラメントをはめ込む時に隙間があるとフィラメントのセット時に簡単にハズレるので、ピッタリのサイズか、きつく入るサイズにする必要があり、CADで何度かサイズを修正し造形を行った。PLA用のアダプターは樹脂の量が多そうなので、直径8mmの穴を10個空けた(接着面を少なくするためもある)。
 なお、PLAフィラメントの内径は左右で大きさに差があるようなので、アダプターの外径が少し小さい場合はspl_adp_527-246-80-H10.stlを、大きい場合はspl_adp_525-246-80-H10.stlまたはspl_adp_524-246-80-H10.stlを使うとよい。

Autodeskで設計中の画面 stlファイルチェック画面 シワなしPitS
BuildTek上で造形中 造形したアダプタ(白ABS、赤PLA) フィラメントに取付


B BS01のトラブル

by fjk

 BS01のテーブルはカプトンテープだけでうまく造形できていたが、何度か造形していると、テーブルに最初の樹脂が上手く固定されず、造形物が浮き上がってきた。少しぐらいならまあいいかなと思って放置していたら、造形物が突然テーブルから離れ、ヘッドとぶつかり、その衝撃でヘッドブロックが回転してしまった。ヘッド温度が下がってから向きを調整することで元の状態に戻せたが、ヘッド温度が0℃と表示され、どうもサーミスタも断線したようである。ヘッドブロックの配線をばらし、サーミスタを取り外してみると、配線ケーブルがするりと抜けてきた。ケーブルとサーミスタのカシメ部で断線していた。カシメ用の金属パイプを使ってもよいのだがケーブルが短くなるので、ここは融点が216℃以上の高温はんだ(goot、SD-51)で接続することにした。事前に熱収縮チューブをケーブルにはめ、基板の上にセロテープでケーブルを固定し、高温はんだで接合した。接合部にチューブ移動し、チューブに熱を加えてで収縮させ、温度を測ってみると無事正常な温度が表示されるようになった。

   
切断した温度センサーのケーブル 使用した高温はんだ


S 録音機 (ICレコーダー)

by fjk

 会議や講演会などで議事録を作る場合が多く有り、共用で録音機を使っているが、どうしても行事がぶつかって利用できないことがある。特に出張時の打合せ議事録は、職場に帰ってから思い起こしながら作成するので、正確に記述できないと困る。そこで、自前でICレコーダーを買うことにした。
 持ち運び時に邪魔にならず小型で軽いものをと考えて、olympusのVN-7300が良いかなと思って、実物を見て購入しようと家電店で触っていたところ、近くにSONYのICD-TX650を見つけた。しかし、1万円を超える価格と高く、その場では購入をしないことにした。その後、ネットでTX650の仕様を調べたところ、価格は高いが、胸ポケットに入れたままでさりげなく録音できるなど、他には無い機能があることが解り、翌日、家電店を何軒か廻り、やっと在庫のあったコジマでTX650を購入した。早速、胸ポケットに入れた状態で、講演会の録音を行ったところ、廻りの雑音もあったが、音声もよく聞こえる状態で録音されていた。なお、TX650は「ドラゴンスピーチ11 Lite」にも対応しており、音声データを自動で文字に変換することも出来る(まだ試していない)。TX650はUSBケーブル(充電にも使う)が別途必要だが、USBメモリとしても使えるので便利で、常に胸ポケットに指している。
 TX650の主な機能は以下のとおり。
ICD-TX650と短いUSBケーブル

    メモリー:内蔵16GB(PC用メモリとしても利用可)
    最大録音時間: 715時間(モノラル、MPS3.48bps時)
    電池持続時間:15時間(内蔵、USB充電)
    主な機構:PC接続、MP3再生、リニアPCM
    ワンプッシュ録音、予約録音、
    胸ポケットモード・会議モードなど
    サイズ:102x20x7.4mm、29g
    USB接続:音声用専用ソフト(soundoOrganizer)付き


W 電動窓バキュームクリーナー

by fjk

電動窓バキュームクリーナー
 毎年、師走には大掃除をしている。特に窓ガラスの掃除が担当で、使用する洗剤の拭き取りが大変である。乾いた布はすぐ濡れたぞうきんになり、ゴムワイパーでは跡が残ることが多い。そこで、ケルヒャーの「電動窓バキュームクリーナー」(WV50plus、\7000程度)を試してみることにした。まず最初に付属のボトルに洗剤を詰めて、スプレーでガラスに吹きかけ、ボトルに付属のワイプパッドでガラス全面に洗剤を行き渡らせた。その後、クリーナー本体でワイプを使いながら吸引すると、綺麗なガラス面となった。思っていたより使いやすく、なかなかの優れものだ。が、ちょっと重い(700g)のが難点かな。
 なお、セラビィからも同じような窓用クリーナ(CLV-273)が販売(\4000程度)されている。

 


3Dプリンタ【3】(AutoDesk123Dでデザインし造形) BS01のトラブル 録音機(ICレコーダー) 電動窓バキュームクリーナー