これまでに18店のますのすしを食べて参りましたが、その結果、ますのすしの味にはいくつかのタイプがあるように思えます。そこで、ますのすしをタイプ別に分類し、その特徴について傾向と対策を練って(どうする?)みたいと思います。タイプ壱 柔らかます系
タイプ弐 乾燥ます系
タイプ参 酸っぱい系
タイプ四 しょっぱい系
タイプ五 バランス系
タイプ六 甘味系
タイプ弐 乾燥ます系
ます しゃり 乾燥 固い 固い 押し寿司だぞというイメージの強いタイプ。しっかりと酢で締められており、ますは乾燥気味で言い方は悪いがぱさぱさである。だが、酢や塩でしっかりと味がつけられている場合が多く、歯ごたえや重量感?は十分に感じる。しゃりは当然のように固めが多く、そういう意味では腹にしっかりと入っていく。ただし、ただでさえ固めなので、冷蔵庫などに入れたりすると最悪である。
酒の入った(入らなくてもいいが)夜食などにはとても重宝される味。弁当系にもいいのではないだろうか。県外の初心者には、とりあえず納得してもらえるタイプでもある。主な店
高田屋
源ますのすし本舗
吉田屋鱒寿司本舗
せきの屋
タイプ参 酸っぱい系
ます しゃり 酸っぱい 酸っぱい 寿司と言うだけあって酸っぱいぞというタイプ。酢で締まっているのでどちらかと言うと、色は薄いサーモン色が多い。酢の漬け時間なのだろうか、ますは生系と乾燥系ともに存在する。酸味が強いと、ますのすしを食べているという食感が強く、ほかにおかずなどは必要ではない。ますのすしだけをじっくりと味わうことができる。
ますとしゃりの両方ともが酸味のものとますのみが酸味のものがあるが、どちらもバランス的には悪くない。
主食にはあまり向いていないかも知れない。おやつや夜食などに適しているタイプだろう。とはいえ、インパクトも強く、富山のますのすしを代表させるにはもってこいである。主な店
青山鱒寿司店総本舗 (ます、しゃり両方 普通系)
川上鱒鮎すし店 (ますのみ やわらか系)
せきの屋 (ます 乾燥系)
千歳鱒寿司本舗 (しゃり 生系)
タイプ四 しょっぱい系
ます しゃり 辛い ますに塩味が効いたタイプ。酸味よりもパンチのある味わいがある。当然しゃりには塩味がついていないので、結構バランスが微妙である。あまり塩味ばかり強いと困るが、適度な酸味が効いてバランスよく仕上がる。
乾燥系と同じく、適度に塩分を欲しがる酒の席や、スポーツ後などには最適のタイプである。日持ちも他に較べると長いはずなので、意外と人気は高い。ひとくち目は、ちょっと違和感を感じるも、食べ出すと止まらなくなるタイプでもある。主な店
丸高寿し
高田屋
タイプ五 バランス系
ます しゃり 特に突出した特徴がないタイプ。そういう意味では、初心者にもとっつきやすいのではないかと思える。だが、このタイプに入ったからといって同じような味と思って貰っては困る。何が違うのかはよくわからないが、それぞれ異なった味わいであるのだ。
塩味、酸味ともに適度な味なので、主食にもおかずにもなる。インパクトを求める食通にはちょっと味気なく感じるやもしれぬ。主な店
竹勘
高芳鱒寿司店
味の笹義
タイプ六 甘味系
ます しゃり 甘い 甘い お菓子のようにといっては語弊があるが、なんだか甘く感じるのだ。甘味成分が入っているとは思わないが、甘みを感じるもの。または、塩味、酸味がほとんどなく、鱒のもつ甘みを感じるものがこのタイプ。柔らか系の半数ほども同様に薄味だが、ここでは柔らか系のものは除外している。
おやつやには適しているかも知れない。また、小分けにしてお弁当などとしても合っているかも知れない。主な店
なかの屋鱒寿司店
鱒とし