あなたも覚えて楽しく踊ろうおわら踊り

          

 簡単そうに見えてなかなか踊れないのが、おわらに限ったことではないが、体が覚えてしまえば簡単

なこと。

おわらの踊りには、三種類あり『男踊り』、『女踊り(新踊り』、そして『豊年踊り(旧踊り)』の所作あり、

所作無しです。


 一般の人が踊るのが『豊年踊り』ですから、これはぜひとも、正しく教えてもらったほうが良いでしょう。

つまり、町の人から所作の意味とか、注意すべき点、コツ、ポイントなどを聞くことです。お勧めなのが

『おわら会館
での踊りの講習』です。おわら保存会の方から教えていただけるので是非ともここで習

ってほしいです。


ここでいくつかのポイントを上げてみると、

(1)手の線の美しさを出すため、指先は広げずまっすぐ伸ばして、親指も広げない。

(2)顔は、指先の方向(農作業をしている意味合いからよそ見はだめ)が基本。

(3)男は男らしく、女はしおらしく(やさしく)であり、けっして変にかっこつけずが、難しいところです。

(4)そして『宙返り』と『稲刈り』の所作の入るところですが、10人中の10人がわからないとおっしゃる

ところです。

  歌い手の歌を聞かなければなりません。つまり囃しかたが『うたわれょ〜わっしゃは〜やす』と出て

歌い手が歌
い出した歌(上句という)の時に、春を表す所作である『つばめの宙返り』が入り、

『キタサノサー、ドッコイサノサ
ー』と、中囃子が入った後、歌い出した(下句という)時に、秋の収穫を

表す所作の『稲刈り』が入ります。


 歌が始まらないと、所作なしの踊りを繰り返して踊ります。ですからただ漠然と踊るわけにはゆかず、

ベテラン
でも、考え事をしていたり、歌を聞き落とすと間違えてしまいます。

 つまり、地方、囃しかた、歌い手、踊り手がすべて動作や歌を意識しながら、ひとつの形になって

いるのが、
『おわら』なのです。始めての人でも、この理屈が分かれば歌を知らなくても必ず踊れるわ

けです。



(5)輪踊りの弧の外側部分で覚えよう。

この場所は手元がよく見える所です。そしてうまい人の後ろへ思い切っ
て入りましょう。

見ていても絶対に覚えられません。町の人でさえ一年中練習しているわけですから。

町以外の
人でもうまい人はいますが、何が違うかといえば美しく維持して長く踊り続けられるか、否か

だと私は思ってい
ます。

  やはり訓練を積み、練習を繰り返しておられる方々にはかなわないでしょう。そしてすぐ前の人の

手元は見えま
せんから、輪の左斜め反対側の人や、2〜3人前の人に目をやりながら覚えましょう。

決して輪の内側や外側に
出て輪を壊すことの無いようにしましょう。これはマナーなのです。

私も毎年必ず踊っています。