平成13年9月4日(火)の八尾町
9月4日 昨夕(3日)からの雨で、各町とも、町流しは全て中止の張り紙が出され、雨が上がるのを待っています。
午前1時過ぎから次第に雨も落ち着いてきます。天満町も公民館で出のタイミングを待っていました。
午前1時40分、下新町は青年衆の踊り手とともに、公民館から流しにでました。上手では、上新町衆がゆっくり
通りを流しています。別のグループも裏どおりをゆっくりと流し始めました。
鏡町は、町内を回って諏訪の上手から、踊り子を従えてゆっくり下ってきます。諏訪の街中は地元諏訪町衆も
西町の歌い手を迎えて、流しています。いつもながら、午前4時半、城ヶ山の上り口で20分の休憩をした、鏡町
衆は、上新町通りを渡り、鏡町に折れて流して行きます。法被姿の勇壮な男踊り、そしてしとやかに舞う女新踊り
、ベテラン勢の粋な艶っぽい踊りなど大勢の踊り手で圧巻です。
北吉旅館前を右回りに流して来たところで、5時15分、無常の雨が落ち始めます。目前に迫る公民館ですが、
たまらず、早足になります。すっかり夜も明けた八尾町。おわら風の盆は、こうして終わりました。
平成13年9月3日(月)の八尾町
9月3日 今夜は満月にうっすら雲がかかり暗い夜です。午前1時過ぎ、天満町は、休憩中?
下新町公民館前からは、青年団が町の浴衣で整列、上まで流します。地方は少数ながらでしたが、
今町、西町を通り、西町公民館前で_舞台踊りを披露。あいにく町衆はお留守でしたが。
そのあと、上新町通りを公民館前まで流し、そこでも舞台踊りを披露。地方は踊り子達と別れます。
その後、鏡町は静か。流しに出でいるようです。上新町衆も、気のあったもの通しがいくつもに別れて
裏通りや蔵並どおりをゆっくりと流しています。平日とあって観光客もやや少なく、ちょうどいいくらい
です。諏訪町本通では、諏訪町衆が上手からゆっくりと踊り手数人を前に下りてきます。
午前4時過ぎ、天満町には、下新町青年団が天満宮境内にて、天満町地方の前で、舞台踊りを披露。
鮮やかなオレンジ色の独特の浴衣が映えます。見物人も10数名程度。天満町青年衆が見守ります。
今度は、天満町青年衆が、境内前に座って見入る下町青年衆前での、踊りの披露。しっとりとした息の
合った夫婦踊りには、拍手喝采でした。そして何度もお礼を言って、雄たけびを上げて、自町へ戻って
行きました。このあと、天満町は散会となりました。午前5時、曇り空ながら明るくなって来ました。
どうやら、今日は少し雨が来そうです。最終日となりました。今夜の天気が気がかりです。
なお、2日の人出は約10万人と新聞発表されました。
平成13年9月2日(日)の八尾町
9月2日 今夜も月夜で晴れ。町の周辺から車の渋滞が異常なくらいの混みようです。近年には無い異様な雰囲気が
あります。午後8時すぎから天満町は町内を流すグループと境内で輪踊りをするグループの二手に分かれて
います。通りは大変な人の出で、流しの集団が判らないくらいです。
下新町の舞台では、競演会場からの帰りを待つ観光客ですでに満員。神社前の道路では警察官が通行人の
整理に懸命です。舞台は遅くまで演技を繰り返していました。大変だったことと思います。
その後、午後10時50分に鏡町へ。すでに超満員。舞台用の演技が午後10時から1時間ごとに行われていたよ
うで大きな張り紙が公民館前に、張り出されています。ちょうどいいタイミングでした。内容は素晴らしく
多くの方から、どよめきやら感動した・・と口々に。夫婦踊りは絶妙。鏡町の人気は衰えませんね。
約20分の後、散会。
そして、上新町通りでは、恒例の大輪踊り。観光客で満員。大きな輪になっていました。零時に終わるラスト
15分間だけ輪踊りに参加。解散となります。その後、諏訪町へ上ります。人気の町内とあって、各町が人ごみに
埋まりそうになりながら、流しています。とても居られません、人ごみが酷くて・・・。たまらず、また下町へ。
下新町は舞台客で埋まっており道路も大変な状況でした。天満町まで下ります。人は多いながらも、眼鏡橋から
公民館方向へ流しています。途中で交通規制解除の午前1時。片側に寄り、そのまま境内へ入り、輪踊りとなり
ました。見ていた後ろで、踊りを覚えようとしている、東京から来たと言う方々に踊りの所作の意味など説明。
しばらくして、輪踊りは終了となったため、その方たちと、上のほうへ上がることにしました。
午前1時40分、西町から裏通りを抜けて鏡町へ。静かな町内に胡弓、長谷川清二氏と三味線3人衆がゆっくりと
音色を響かせています。じーんと来ました。その後を、しばらくして、上新町衆が踊り手二人を先頭に鏡町
に入ってきます。
そして、上新町の裏通りから、蔵並通り、おわら会館前から、諏訪町本通りへ抜けてみます。
大変な人です。それでも、東新町、鏡町本体、諏訪町、そして下から鏡町を回ってきた上新町が上がってくる
など大混乱の諏訪町本通りでした。
午前3時をすぎた頃、再び鏡町に下りると、町内を三味線3人衆が静けさに酔いしれています。人も少なく最高。
西町から今町、下新町へと下り眼鏡橋付近で、休憩したのち、福島方向から帰ってきた、西町の青年団。雄叫びを
上げて元気でした。天満町は午前4時過ぎ、三々五々解散の様子。公民館では地方が楽器をかたづけていました。
その後、下新町八幡社から聞こえる胡弓や三味の音をベンチで聴きながら休憩。空が明るくなってきます。
午前5時20分、八尾を後に、帰宅の途につきました。静かな西町裏からは、あの雑踏
はどこへ・
どれくらいの人出だったのか。ちなみに朝刊では1日は推定12万人と発表されていました。
とにかく、深夜になっても帰る人が少ない。誰かの話によれば、最終列車で来て
始発列車で帰るツァーが多く出たらしいです・・・。
♪おわら観光どこまで続く 帰る道筋 おわら ゴミの山♪
各町内の方々におかれましては、早朝からのお掃除、ご苦労様でした。
平成13年9月1日(土)の八尾町
9月1日 午前零時、十三石橋を渡る風はすっかり風の盆にふさわしい秋風。下町裏から三味と胡弓の音色が
早々と聞こえてくる。通りは人影も無く、静寂。
坂を上がり西町に差し掛かると、音あわせが。公民館前から流しだすところ。各自、普段着のまま
約20名、ベテランの女踊り手も入って、横町から裏へ抜けていく・・。
鏡町衆は鏡町公民館前から、ベテランと若手の二手に分かれて、町内を流している。10名の踊り子は
各自の浴衣が素晴らしい。昨年同様にその後は、若手地方衆が西町裏通りへ流して行った。
諏訪町の入り口では澤田明、柴田力弥
二人衆。聴衆は約30人程度。
上新町に出る。上手から流してきた上新町衆。ここも二手に分かれて流している。
諏訪町では若手5人衆がゆっくり下ってくる。静かだ。三味と胡弓の音が響き渡る。
そして、年配衆は、諏訪町本通りを上へ流して行く。
そして、さらに上手からも・・東新町のグループがゆっくり降りてくる。
そこから西町の裏に出て、蔵並どおりを進むと、上新町の別グループ。
本通りでは、時折通る、車を気にしながら、本体が上へ流していく・・。
写真は午前2時半に立ち寄った時の模様、新人と長老のコントラストはこの時ならではのもの
だろう。
その後、下り天満町へ降りて見た。なんと、元気な青年団約15名。下新町方面に雄叫びコール。
各町を見て回ったが、ここだけだよ、早々と。熱い意気込みが感じられる天満町、今年も期待してます。
そろそろ午前3時、月明かりが八尾の町を照らしている。涼しい。半袖はかなりきつい気温。
福島の駅前から、通りを15名程度で流している。二人の踊り手と歌い手が3名、3時半に散会した。
昨年は風が生暖かい夜だったが、本来の風の盆。寒いくらいだ。今年は、各町とも一斉に町流しをしている
曜日の関係と、不安定な天候のせいだろう。若手新人には、度胸だめしの夜だったかもしれない。
各町衆とも、最後の調整に余念が無いって感じだ。今日からの本番にむけて・・。
すでに川原などは県外からの遠征車両で満車状態なのは、昨年同様。県外車両が目立つ。
21世紀、最初の風の盆は、こうして始まった。