深夜のおわら風の盆 速報



平成24年9月4日(火)の八尾町

9月4日 午前0時 気温24度 小雨

     満月を過ぎた月が今夜は雲に隠れ薄暗い。
     流れ雨が時折わかる程度だがおわらには無理
     時間的にも休憩時と思われるが心配は残る。

0時30分頃 雨が上がり、雲が切れだすと月も顔を出す。

0時50分 静かな鏡町から諏訪町本通りを抜けてようやく
      三味の旋律が聞こえだしたのは、東新町支部の衆
     自前の浴衣姿の踊り手を前にゆっくり自町を下り
     西新町通りへと流してくる。途中から歌い手が合流
     して、戻っていった。

1時40分 上新町公民館前が賑やかだ。公民館の軒下では
      休憩に続きおわら唄談義か。
      
      踊り手の希望もあってか
      最後の町流し、急がないと天気が心配とあって
      下へ踊り手を前に流し始める。

2時20分 西町に出ると自町青年団が宮田旅館前にて『花踊り』
      (持参のカセットレコーダで) 通りいっぱいの観客から
     拍手喝さいを受けていた。

     西町の流し衆は福鶴酒造の横路地でしんみり・・・

     西町の青年団衆は『割烹一力』で『花踊り』を受け
     観客をふたたび魅了していた。そこで休憩を振舞われる。

2時50分 今町は公民館前での踊りを終えて終了のようだった。
      
3時15分 天満町は天満宮前にて青年団が隊形踊りを披露中だった。

3時25分 天満町の若手歌い手衆4名が裏の背戸道を流していた
      らしく途中からついて廻る。上手から通りに出て
      天満宮まで。午前3時45分迄。

午前4時  いよいよ総出の最後の町流しが始まった。上手の眼鏡橋
     方向に踊り手を前にゆっくりと流してゆく。下手の久婦須
     橋まで休み無しの町練りだ。今年のおわらもこれで
     終わりとあって平服の人も踊りに続く。7人の歌い手
     が通りを響かせ歌い、次第に空が白み始める
     5時半ころ、境内に差し掛かるとポツポツと無状の雨が。
     もうしばらく待ってくれ・・と祈る思いになんとか最後の
     〆の唄 桐谷兄さんの『・・夜が明けた』で浮いたか瓢箪。
     青年団長の三本締めで5時38分、今年の天満町おわらを
     締めくくった。

     雨は一旦止んだように見えたが、6時頃からポツポツと。
     それにしても何とか雨には免れた

     
八尾の町はすぐに片付け、掃除とふだんの姿に戻る作業に。

     あの夢のような世界は幻想だったのか・・井田の川沿いを
     歩き西町の裏の石垣や雪洞のあかりを見ながらそんな風に
     感じつつ帰路についた。


     
帰宅後、地元の新聞は、なごりのおわらとして記事にし
     最終日は約5万人 今年は計26万人の入りだっと報じた。



平成24年9月3日(月)の八尾町

9月3日 午前0時半 気温23度 曇り

     昨夕も18時過ぎからの激しい降雨があったらしく
     所々に水溜りがあり、湿っぽい町だ。
  
     鏡町の本隊流し出ていて合同の坂辻で遭遇。すごい
     人だかりだが、しばらくついて行くことに・・・
1時08分に会館前で休憩になったので、そのまま蔵並通りを
     進んで西新町に出る。

1時20分 上新町公民館前に大勢の観光客。上新町の地方衆が
      公民館玄関の軒下で演奏し下新町青年団が隊形の演舞
      し、上新町青年団がその後お返しの演舞。男踊り、
      四季踊りとフルバージョン。各団とも地方に丁寧に
      お礼を述べていたのが印象的だった。終わったところへ
      天満町青年団が威勢よく到着。あたり騒然の様相。

      そこを若林美智子のグループが通り抜けて下へ。

2時10分 諏訪町本通りを下りてくる谷井グループ、前を
      ベテランの踊り手が。

2時20分 自身初めてと思われる光景を目にしたのは、すでに
      始まっていたが、会館前、伯邸の横広場でのこと。

      先ほどの天満町と下新町青年団が無伴奏で隊形踊りを
      披露してる。大勢の観光客が遠巻きに取り囲み圧巻。

      小声で拍子を取りながら、正に阿吽の呼吸で四季、夫婦
      踊りとフルバージンのワンステージ版、石畳の上
      下新町青年団は正面に正座している。あのオレンジの浴衣
      のまま・・・シーンとした静寂で薄暗い中に異様な光景。

      淡々と踊りが演奏の無いまま繰り広げられて行く・・・・
      久しぶりに感動しました、いいものを見させてもらった感じ
      でした。素晴らしいの一言です。

      やはり日ごろの練習の積み重ねによって成せることだろうと
      つくづく感心しました。おそらく誰もがそう思ったに違いない
      終わったときのその場の雰囲気がため息・安堵・・感でした。

2時40分 祐教寺裏通りへ廻ると上新町の三味線3人、胡弓1人、唄3人
      で流す城岸グループ。しかしながら丁度、若林邸前あたりで
      小雨が・・・中断を強いられそのまま地方の人の家に入って
      しまい終了。しばらく雨がつづくことに・・・。

      すっかり町は雨にぬれて、町流しも水が指された感じで
      お開き状態。会館まえから西新町、東新町、諏訪町、上新町
      東町、鏡町と下りてくるもお開きの状態。

4時すぎ  そのまま帰宅の途につくことにしました。帰りに天満町にも
      寄ってみましたがここも町の通りはひっそり、公民館内は
      後片付けをしている青年団員が数名・・・でした。

      帰宅後、地元新聞は昨日の人手を約8万人と伝えました。


平成24年9月2日(日)の八尾町

9月2日 午前0時半 気温23度 晴れ

     
昨夕は18時過ぎからの激しい降雨で約2時間の
     中断。1つの町内は演舞場出演を断念したらしい。
     町流しも遅れて始まったようだ。
     雨の影響ですっかり涼しい町となり、風がひんやり
     感じられる。

     鏡町公民館前では20人程の町衆が町流しに出る
     所だった。週末とあって居残った多くの観光客で
     あふれている。


     
町内を北吉旅館前から合同の坂を横切り会館前へと
     進む、いつものコースだ。

     今夜は嫁いだ妹娘をつれて案内しながらの鑑賞のため
     各町を早周りで移動したので詳細な記録が書けません
     ので悪しからず・・・。
午前
0時40分 そのまま東新町まで、混雑する諏訪町本通りを上る。
      おわらの担い手が少ないこの町でも小学生が男踊り
      をしながら、ゆっくり自町内を下へ流して行きます。
      女子は自前浴衣と町浴衣が半々で新踊り。
      毛筆書体のおわら歌詞が書かれた雪洞が淡いピンク色
      に浮かび上がって雰囲気を醸し出します。


1時すぎ  西新町衆は自町公民館前から流して裏通りへ。
      ここも高校生の若い男衆の男踊りを先頭に流して
      行きます。

      会館前で鏡町衆の休憩を横目で見ながら、上新町衆の
      小グループが踊り手を前にして、上新町通りから
      祐教寺前を曲がってその裏通りを多くの観光客も
      後に続きなから下りて流して行きます。

      諏訪町の下手から東町に出た所で東町衆に遭遇。
      どの町も小グループながら自前の浴衣姿の踊り手を
      交えての町流しです。

2時頃   横道から西町に出ます。西町衆も自町流し。輪踊りを
      しているグループ。そこへ上新町青年団の衆が下手から
      通りかかります。 花踊りの成立により、踊ってくれる
      ことに。先を急いでいたのか、隊形踊りの男子踊りと
      女子の春夏を披露して、拍手喝采を浴びていました。
      
      今町は聞名寺横の坂まで自町流し、折り返して行きます。

      下町は通りも静かで人影なく、神社前もひっそり・・・・。

2時半頃  そのまま、天満町へ。ほとんど人影無く、風もひんやり。
      自町下手の久婦須橋から戻って来たところのようで、胡弓
      1人、三味線2人、唄1人、踊り3人の構成。

      
天満宮前まで来て休憩。自町青年団衆を待つこと1時間
      戻ってこず・・・、人伝えによれば福島あたりに凱旋中。

4時頃   地方衆は待ちの状態が・・その後はその場を離れたので
      不明・・

      下町・今町とも公民館は消灯、東町・西町とも終わりの
      ようで、各町とも静かに朝を迎えつつ・・。
      消灯した鏡町公民館の横から下道へ出て帰宅の途に
      ついたのは、東の空も明るくなりだした5時だった。

      さて、週末1日の人出は約13万人と昨年より大幅に
      増加。ここ連日の不安定な天気は今夕もあるかもしれ
      ない。

      気温21度。少しは秋らしくなり肌寒いくらい。
      それでも日中はまだまだ残暑が厳しい。
      町の演じ手も観光客も疲れが出ているようだった。



平成24年9月1日(土)の八尾町

9月1日 午前0時 気温24度 雨のち曇り


     夕方から激しい雷雨。連日の暑さも少し和らいだ八尾の町。
     所々に水溜り。天満町公民館は青年団衆が通りに出てきて
     囃し立てる。風の盆の幕開けだ。

     おもむろに、地方衆が表に出てきた。公民館前から上手へ
     三味線4名、前を男二人が新踊り。静かに通りの半分を使って
     流してゆく。唄は1人、立て続けに独演場だ。

     満月の夜空は雲が多くて隠れ気味。雲の隙間からの光は幻想的な
     趣を時に醸し出す。車の往来はほとんど無く、見ている人も僅かで
     静寂の中に唄が映える。

     上手を折り返してから歌い手が1人加わる。天満宮前で少し休憩
     したのち下手へ。歌い手の男性はそこで帰宅され、歌い手交代。

     ゆっくりと静まり返った町に聞き込ませるかのように・・・・
     きっと各家の家人は聞き入っているに違いない。

午前1時19分 お開きとなり地方衆は公民館に入るも、青年団衆は裏手の新橋
        へ行ったまま・・・・
        それから上手の町へ行くことにする。

午前1時40分 上新町通りでは、本通りを数人の町衆が流している。

        
午前2時10分 鏡町へ下りると二手に分かれていた地方衆の一派が公民館に
        戻るタイミングでもう一派が広場から町内を流しだす所に
        ついて廻ることに。胡弓1人、三味線4人、唄5人だ。

        次々と持ち前の唄を繰り出し本番初日の喉試しといった
        ところかも知れない、上々の歌声に納得、人もほとんど
        いないため雑音なし。公民館前で円陣を組み歌い上げて
        お開きとなり休憩、2時33分。

午前3時30分 薄曇り空の八尾を離れ帰宅の途につく。
   

        ほとんど人影の無い八尾ですが、今年の日周りは土日となり
        かなりの混雑が予想され6万人増になるとか?

        日中はまだまだ暑く、つらいおわら風の盆になりそうです。