ライムライト

年老いた道化師と若きバレリーナの美しくも悲しい愛の物語・・・。
この『ライムライト』はチャップリンの集大成と呼べる作品だと思います。チャップリンの人生論が多くのシーンに盛り込まれ、そのひとつひとつが本当に素晴らしい。チャップリン扮する年老いた道化師カルベロは、やはりチャップリン自身でしょうね。華やかなライムライトに戻りたい・・・、というカルベロの思いは、チャップリン自身の思いだったに違いありません。アメリカから今にも追放されてしまいそうな状況下の中で、この作品を作り上げたことからも、そのことが伝わってきます。先程書いたように、この作品にはチャップリンの人生論がたくさん盛り込まれています。その中のほとんどが、生きるということの素晴らしさを教えてくれるものです。生きるということは死ぬよりも辛いことだ、しかし生きるということほど美しく、素晴らしいことはない。と、いうのがこの作品で、そして多くの名作で、チャップリンが、伝えたかったことだとGurasamは思います。
そして、忘れてはいけないのが、チャップリンとキートンの共演。年老いた二人の喜劇王が何とも哀愁をさそう・・・。