キートンのエキストラ

この作品は個人的には名作だと思うのですが、皆さんはどうでしょうか?
ちなみにあらすじは・・・、美人コンテストに優勝したエルバイラの、マネージャーであるエルマー(キートン)は、彼女を女優として成功させるために、ハリウッドに売り込みに行くのであった・・・と、言う感じですね。この映画Gurasanは凄く好きですねぇ。オペラ映画の撮影をしているシーンなどがあるため、全体的になんとなくミュージカルぽい雰囲気を帯びています。何と言ってもこの映画の見せ場は、エルマーがなぜか、コメディ・オペラ映画に出演することになり、それを撮影しているシーンですね。なんと、あのバスターがダンスや歌などを披露してくれます。キートンもチャップリンに負けないくらい、芸達者なんだなぁと思い、けっこう見直しました(^^)。この映画の言いたいことはやはり、トーキー映画の難しさではないでしょうか。エルマーが何度も何度もセリフを間違えるシーン、そして最後は言葉の文によって、本当は自分が愛しているのに、他の男性のことと、勘違いされてしまうという悲しい結末・・・。この映画は、脚本も監督もキートンではないのですが、キートンが扮するエルマーは、当時のキートンそのままのような気がしてしまいます。きっと、キートンはトーキー時代に入り、急速な状況の変化についていけず、悪戦苦闘していたに違いない。むしろ、この映画はトーキーに苦戦している人達が集まって、作ったのではないかと思ってしまうぐらい、造り手の心境がはっきりと伝わってくる。エルバイラの母親の言った、「何をやってもダメなやつはダメなのよ!!」という言葉が、すべてを指し示しているようにGurasanには思えた。
とにかくこの映画は、Gurasan自身は凄く好きである。チャップリンとは、ひと味違う三枚目のラストシーンが、あなたの胸を打つに違いない。