子どもは氷が解けると、水の量が増えると思っている。
この実験は、賢い子どもが間違えて、逆転現象が起きた。
ふだん発表しない子供が、正解できた。

(C)TOSS-TWO-WAY/小学校/理科/4年生   
                                      TOSS万葉 楠 康司  
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4年生理科

氷が溶けると水はこぼれるか?






1 準備物 

□透明なコップ1個  □氷2〜3個  □水

2 展開

 @ コップに氷を入れて、水をこぼれる寸前まで注ぐ。
 A  氷が水面から少し出ている状態にする。(写真参照)   

   

説明1 コップの水に氷が入っています。氷は表面から少し出ています。

発問1 氷は浮いていますか。沈んでいますか。

 子供たちは全員が「浮いている。」と答えた。

発問2 この氷が溶けたら、コップの水はどうなりますか。
   
   @ あふれる  A 少しあふれる  B あふれない
指示1 ノートに予想を書きなさい。
指示2 理由も書けた人は先生に見せにいらっしゃい。

 見せに来た子から板書させる。

 子供たちの予想は次のようになった。

 @   あふれる ・・・・・・・・ 10人      主な理由 「水の表面から出ている氷の分だけあふれるから」

 A 少しあふれる ・・・・・・ 5人      主な理由 「なんとなく少しぐらいはあふれると思うから」

 B あふれない ・・・・・・・  8人      主な理由 「元の水に戻るだけだから」


十分後、氷は全部溶けた。結果は「B 水はあふれない」であった。(写真参照)


説明2  
水は氷になると体積が増えました。逆に氷が溶けて水になると体積は減りました。つまり氷になる前の水の体積に戻っただけだったのです。だから水はあふれなかったんだね。

正解だった子供たちは大喜びであった。


 留意点

 ・単元「4 水の三つのすがた(学校図書)」で水がこおると体積が増えることについて
 学習をした後、この問題を扱う。

 ・実験の結果が出るまでに少し時間がかかるので、氷の大きさで実験時間を調整する。