Vol.547 31.Jul.2008
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PICを使おう(0)−準備編−
by fjk
PICの応用実験を行う場合、回路をパターン化したりユニバーサルボードを用いて作製することも出来るが、とりあえず作ってみるとか、試行錯誤で回路を考えたい場合には、部品や配線ワイヤーを差し込むだけで電子回路が試作できるブレッドボードなるものが便利である。そこで、今回は簡単に手に入る以下の部品をMパーツ店で準備してPICの実験を行った。なお、実験にはPICGAMES.ORG(http://www.picgames.org/)およびDANGAN4さんのPICを始めよう(http://www16.ocn.ne.jp/~kenju/)を参考にさせていただいた。DANGAN4さんのページではPIC12F675を使った記事で紹介されているが、PIC12F629はPIC12FF675にA/Dコンバータ機能が無いだけでほとんど同じである。単にスイッチを押すとLEDが点灯する回路だが、PICのさわりとして製作した(回路図はabc548で紹介)。
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準備したブレッドボード |
<準備したもの>
@ ブレッドボード(SAD-01、サンハヤト、\1512)
A パワーブロック(SAD-10、サンハヤト、\719)
B ジャンパーキット(SKS-140、サンハヤト、\992)
C 8ピンPICマイコン(PIC12F629-I/P、\190)
D セラミックコンデンサ(0.1μF、バイパス用)
E 発光ダイオード(汎用のLEDで良い、1〜3個)
F 固定抵抗(10kΩ1個、330Ω1〜3個)
G 6Pピンヘッダー(ライトアングル、ICSP用)
H プッシュスイッチ(基板用)
I 8ピンICソケット(ICのピン保護のため)
それにabc546で紹介したPICkit2とソフト開発用のパソコンである。今回の試作で電源はPICKit2からとるので不要だが、別に電池をつないで動かすことも出来る。
<ソフト開発の手順>
- プロジェクトを格納するフォルダーを新規に作成する。
- 前述の参考ファイルに追加や変更を加えてasmファイルとして完成させ、作製したフォルダーに格納する。
- MPLABを起動する。
- project\Newを選び新規のプロジェクトと格納先を登録する。
- project\AddFilestoProjectを選び、先ほど作製したasmファイルを追加する。
- Configer\SelectDeviceでPIC12F629を選ぶ(必ずデバイスに合わせること)。
- リンカーを働かせるためにProject/AddFiletoProjectを選び、c:\Microchip\MPASMSuite\LBRにある12f629f.lkrファイルを追加する(これがないと"Directiv only allowed when generating an object file"というエラーが出る)。また、c:\Microchip\MPASMSuiteにあるPICF629.INCファイルは#include文を記述しておくと、自動的に組み込まれる(フォルダーが登録されている)が、できれば追加しておいた方が良い。
- BuildAllアイコンをクリックするとアセンブルを開始し、エラーがないと"BUILD SUCCEEDED"とOutPut画面に表示され、書き込み用のHEXファイルが出来上がる。
windows-XpにMPLABをインストールすると以下のトラブルが発生することがある。
- @WindowsUpdateの永久ループ
- MSXMLが英語版に置き換わるため、Windowsのアップデート動作を何度も繰り返すことがある。この症状の対策はhttp://www.ne.jp/asahi/air/variable/picmel/install/mplab/problem1/index.htmlに記述されているので、マイクロソフトから「msxml4-kb936181-jpn.exe」ファイルを手に入れておく。WINDOWSの自動更新を停止し、日本語に対応している前記のファイルで再インストールする。
しかし、私のXpマシンではこの問題は発生しなかった。
- AMPLABがロゴ表示後にすぐに終了してしまう
- Windowsユーザ名に日本語が使われている場合やMPLABデバッグ情報が残っている場合などに発生するらしく、この対策はhttp://www.cqpub.co.jp/toragi/contents/dsPICFAQ/FAQ3/faq3.htmに紹介されている。具体的にはWindowsで使われている環境変数のTEMPを修正するだけであるが、他のソフトの動作に影響がある可能性がある。
システムのプロパティ/詳細設定/環境変数のTMPをc:\winodws\Tempなどに変更し、再起動すると、正常にMPLABが動作する。
私の場合、やはりこの症状が出た。日本語を使っていないが環境変数のTMPを確認してみると”%USRPROFILE%\Local Settings\Temp”と記号が入ったパスとなっていたためと思われる。環境変数TMPを変更して使っているが、今のところ他のプログラムに影響は無さそうである。
- B日本語を使うと文字化けすることがある
- MPLABは基本的に日本語に対応していないソフトといわれ、ファイル名などには日本語が使えない。しかし、プログラムではセミコロン以後のコメント欄では日本語を使うことが出来る。但し、くれぐれも日本語の空白には注意が必要(コメント欄でも半角空白を使うように心がけた方がよい)。
・・・・つづく。(次回からもっと詳しく、次回はハードウェア編)
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コピーフリーの地デジチューナー
by fjk
SKNETのMonsterTV HDUS(\18000程度)はUSB接続でパソコンが地デジテレビ(1440x1080ドット)になる。この手のものは既に多く出ているが、MonstartTVでは安価で完全コピーフリーになるとして人気を集めている。発売するとすぐ売り切れてしまい、現在は入荷待ちの状態らしい。使用者の書き込みを見てみるとパソコンとの相性も有りそうだが、注目の機種である。