Vol.630　　9.Dec.2011
Ｍ シースルーモバイルビュアーMOVERIO(BT-100)
ｂｙ　ｆｊｋ

　EPSONからシースルータイプのヘッドマウントディスプレィMOVERIO(BT-100)が11/25に発売された。早速入手（予約してあったので11月23日には手元に届いた）し、テストしてみた。

＝＝＜手始め＞＝＝
　BT-100をメガネのように着用してみると、確かにシースルーで周りを見ることが出来るが、プリズムが入っているせいか、視野が歪んで見える。BT-100の電源を入れると、目の前の空間にEPSONの白い文字、その後、起動画面がはっきりと見ることが出来る。画面は以外と明るく見やすいが、屋外の明るいところをバックとすると画面はかなり見づらくなる。スモークのカバーが着いているが、さらにカバーを隠すように黒い布で覆うと見えるようになる（当然シースルーではなくなる）。やはりバックを黒いものにした方が見やすい。視線を下にするとBT-100からは外れるので、遠近メガネのような使い方をすると、手元にある書籍を読むことも出来る。バッテリ駆動で前方が見えるので、BT-100をかけたまま散歩などの歩行には問題ない。しかし左右に大きなプロジェクタ部があるため、左右の視野が狭く、サイドミラーが見えず、車の運転は出来そうもない。
　なお、BT-100のOFFは電源ボタンを長押し後、画面に”電源を切る”と聞いてくるので、手動で確認ボタンを押さなければ切断できない構造である（電源を押したらOFFになっていると思っていたらいつまでもLEDが着いていた）。また、起動時のロック解除（スライド）も面倒くさい（そのうちに裏技が判るかもしれない）。

＝＝＜動画・音楽再生＞＝＝
　購入したままでは、電子マニュアルくらいしか見ることが出来ないので、SDカードにデータを入れて見ることにした。使ったデータはabc624で作成したmp4データと、手元にあったmp3ファイルである。

　�@　おまけのSDカード(4G)をパソコンのカードリーダーに入れる。
　�A　リムーバブルドライブと認識されるので、気に入ったデータをSDカードにコピーする。
　�B　SDカードをパソコンから取り出しBT-100に挿入（この時電源はOFFにしておく）。
　�C　BT-100の電源をON、”ビューア”を選ぶと、メディアの検索が始まり、セーブしたファイルのアイコンが表示される。
　�D　アイコンをタップすると、動画や音楽が再生された。

なお、BT-100とパソコンは付属（でなくてもよい）のUSBケーブルを使って接続すると、

　�@　BT-100画面に表示される”USBストレージをＯＮにする”をタップ。
　�A　パソコンで外付けドライブとして認識される。
　�B　ファイルのコピーや削除などを行う。
　�C　パソコンで”安全な取り外し”をクリックすると、BT-100との接続が切れる。
　�D　BT-100で”USBストレージをＯＦＦにする”をタップする。
　�E　電源をONにしたままSDカードを取り出す時は、必ず”SDカードのマウント解除”を実行する（電源をOFF後にSDカードを取り出せばこの作業はいらない）。

　BT-100は3D表示機能を持っているので、U-Tubeから”サイド・バイ・サイド方式”の3Dファイルをダウンロードし、上記の手順でSDにコピーする。同様にビュアーで再生し、2D/3Dボタンを押すと3Dで表示された。BT-100が扱えないファイルはリストに現れないので、アイコンが表示されている場合は全て見ることが出来た。
　このように簡単にマルチメディアを楽しむことが出来るが、ビューアでファイル名が表示されないのはちょっと不便。(ASTRO_File_Managerが便利)
　BT-100の表示画像は960×540画素なので、HandBrakeの設定を960×540とするとより細かな画面となった（ブロックノイズ軽減：15、ビットレート：2000、ファイルサイズは約２倍）。

＝＝＜ネット接続＞＝＝
　BT-100にはWiFi機能とブラウザが標準でついている。@nifty-WiMAXを使っているが、もっと使いやすくとWiMAXルーターをAtermWM3500Rに変更したので、これを使ってネット接続を試みる。BT-100は電源投入時にWiFiのサーチを自動で行っており、無線ルータが動作しておれば、BT-100に認識されている。

　�@　”設定”画面で、”アダプター”を選択
　�A　マニュアルで"WEP”設定する（入力を簡単にするため、アンドロイドキー入力に変更）。
　�B　画面に”接続”が出れば設定完了である。
　�C　ブラウザを起動し、googleの画面が出れば接続完了。

続いて、niftyに接続するのであるが、入力したパスワードがすぐ見えなくなるのは使いにくい。　”セキュリティの設定”で”パスワードを表示”に設定してみたが、それでも何故か見えなくなる。ブラウザでniftyメールも見ることが出来るが、添付ファイルをダウンロードすると、ダウンロードアイコンは表示されるが、DocumetToGoがインストールされているにも係わらず、開こうとすると”扱えないファイルです”と見ることが出来ない。
　これでは使いにくいのでK-9_Mailをインストール。K-9_Mailでは、メールアドレスとパスワードを入力しただけで、メールサーバの認識とセットアップが自動的に行われ、メーラーが使えるようになった。K-9_Mailでは、添付ファイルのアイコンも表示され、そのアイコンをタップすると添付されたofficeファイルをDocumetToGoで見ることが出来ました（PDFファイルはAdobeReader）。
　まだ、細かいところで不満はあるが、とりあえずモバイルでインターネットを”見る”ことが出来た。一応、入力も出来るが、この機種で長文の文字入力は辛い。せめて外付けのUSBかBluetoothキーボードが使えれば・・、それならタブレットかノートパソコンを使った方が・・、コントローラのタッチパッドが液晶タッチパッドとして使えれば、まだましかな・・。さらに３次元空間で使えるエアーマウスのようなのものがあればもっと面白いのですが・・（と希望です）。

＝＝＜機能の拡張＞＝＝
　アンドロイドマシンはアンドロイドマーケットなどからアプリを入手し、インストールすることで機能を拡張することが出来る。しかしBT-100はマーケット画面まではたどり着くが、アプリのインストールが出来ない。しかし、アンドロイドアプリであるAPKファイルをＳＤにセーブし、本体のインストーラでアプリをインストールすることが出来る。

　�@　”提供元不明のアプリ”をチェックしインストールの準備をする。
　�A　SEVでAPKファイルを格納したフォルダーを選ぶと、アプリのリストが表示される。
　�B　アプリを選択し、”長押し”するとメニューが現れるので、下の方にある”インストール”を選択すると、インストールが開始される。
　�C　正常にインストールが終了すると、アプリを起動するか聞いてくるので実行してみる。
　�D　アプリの終了後、ホーム画面でメニューボタンを押すと、下部にメニューが表示されるので”追加”を押す。
　�E　追加できるアプリのリストが表示されるので、登録するアプリを選び、アイコンの表示位置を指定すると、アプリがアイコンとして登録される。

＝＝＜APKファイルの入手＞＝＝
　アンドロイドのアプリを配布しているアンドロイドマーケットでは、アプリを選ぶと自動的にアンドロイド装置に自動的にインストールされるようになっており、APKファイルそのものは入手できない（既にインストール済みのアンドロイドマシンからAPKファイルを抜くことが出来るらしいが・・）。正規の入手先であるアンドロイドマーケット以外にAPKファイルなどを公開している所（作成者など）があり、そこにあるアプリは”野良アプリ”と呼ばれている。野良アプリはウィルスなどに感染している可能性があるが、多くのAPKファイルはそのような所にしかない。APKファイルの主な配布場所は、



softnic	http://www.softonic.jp/mobile/os-android
Android Freeware	http://www.freewarelovers.com/android/category/productivity
freeware4Android	http://www.freeware4android.net/
filestube	http://www.filestube.com/search.html?q=apk&select=All



googleで参考となる入手先を見つける方法



AndroidAmart

http://android-smart.com/2011/11/google-search-apk.html


などがある。

　ちなみに、BT-100にお勧めのアプリは　（下記のファイル名でサーチして下さい）



スケジューラー	Jorte_1.2.5.apk
オフィスビュアー	Documents_To_Go.3.003-961.apk
PDFビュアー	Adobe_Reader_9.0.2.apk
ファイル管理	ASTRO_File_Manager_2.5.2.apk
メーラー	K-9_Mail_3.801.apk
ウィルス対策	VirusFree_292.apk



　このほかに、BT-100をWindowsマシンの外部ディスプレィにすることが出来るKomadoや、クラウド上での共通ファイル管理を行うDropboxなども使えそうです。
　入力を容易にと、WiFiKeyboard.apkとsimeji.apkをインストールしてみましたところ、simejiはアンドロイドキーボードよりも使いやすくお勧めです。しかしWiFiKeyboardは動作報告があるにもかかわらず、実行しようとすると”予期せず停止しました”（v1.2.0、49kB）とエラーが出て使えませんでした。WiFiKeyboard_2.3.1.apk（86kB)ではエラーはでなくなった（72kBのv2.0もエラー無し）が、”http://＜MOVERIO_IP＞:7777”にアクセスすると、”接続できない”とエラーが出てやはり駄目でした。もしかしたらルーターか、追加した他のアプリとの問題かも知れない。

＝＝＜外部入力＞＝＝
　既に多くの方が述べられているように、裏面には拡張コネクターらしきものがあり、メニューでも”外部入力”が選択でき、いずれは外部入力にも対応できるようになる可能性があり、アダプタ追加などで外部入力が可能となればと、今後に期待したい。

＝＝＜感想＞＝＝
　ネット上の書き込みではMOVERIO BT-100に対する良否の意見が飛び交っているが、”動きながら使えるandroidビュアーマシン”で、動画鑑賞やネットビュアー用としては他にない特徴である。長時間の列車出張で時間をもてあます小生には適しているマシンである。前が全く見えないHMDはアイマスクのようになり、使いにくい（デザインがもうちょっとグラスに近ければ、もっとベターですが・・）。従来にないHMDなのでもっと他の利用もありそうである。さらに、OSがandroidで今後を含めたユーザーによる拡張性も持っているので、購入して損は無いと考えている。希望としては、”外部入力”や”キー入力”などは改良して欲しいところである。

ＰＳ：　早速、出張で列車の中でBT-100を使っていたら、他の客はチラッと見て、異様なメガネで人相が悪い（？）と見られたのか、ほぼ満席の自由席車両でしたが、隣の席には誰も座りませんでした。車内販売のお姉さんの動きがわかるので、飲み物もタイミングよく買うことができました。途中で人身事故による２時間近く列車の遅れがありましたが、車内でネットを使ったり、”寅さんの映画”を２本も見ることができました。あ、そうそう、MOVERIOを長時間使うために4800mAhのモバイルバッテリ(ALL-WAYS)でUSB充電しながら使っていたので、MOVERIOのバッテリーはほとんど減っていませんでした。

Ｖ Vistaで拡張子を表示したい
ｂｙ　ｆｊｋ

　エクスプローラで、Xpでは標準で拡張子が表示されるがVistaやW7ではデフォルトで拡張子は表示されない。特にvistaは他のOSと設定メニューにたどり着く方法が異なるので注意が必要です。



Xp、W7：	「ツール」、「フォルダーオプション」、「表示」
Vista：	「整理」、「フォルダーと検索のオプション」、「表示」


　今年はパソコンの厄年です。春から今日までに４台のパソコンのハードディスクの調子が悪くなり交換をしました。HDDの価格が上がる前に予備のHDDとしていくつか購入していたので予算的には助かったのですが、バックアップを不定期に行っていたので、現状復帰に時間がかかりました。バックアップ用として準備したWHSもダウンしました。現状復帰時に環境設定の方法を忘れてしまっているので、これは備忘録です。