Vol.708 27.Jan.2017

ハンダコテのリフレッシュ Windows10の無料アップデート?

H ハンダコテのリフレッシュ

by fjk

久しぶりにハンダ付け作業を行おうと、Fx888Dを取り出してハンダをコテ先に載せようとするが、コテ先は真っ黒で、ハンダをはじいてしまい、ハンダがまったくコテ先にのらず、ハンダが玉になり、パターンにもハンダがのらず、ハンダ付けができない。

ハッコーの「メンテナンス・トラブルシューティング」には、ハンダがのらない原因はコテ先が酸化しているためとある。ハンダのコテ先はスズメッキされ、鉛フリーハンダは共晶ハンダより4〜5倍速く酸化する。そのため、電源投入後30分以上放置すると酸化してハンダがのらなくなるので、ハンダをコテ先に多く残すことを勧めている。

酸化したコテ先は、ケミカルペースト(ハッコーFS-100、太陽電気BS-2)などに2〜2秒(コテ先温度は350℃くらい)つけて(これを数回繰り返す)、再ハンダメッキをすることで復活します。コテ先は(銅、鉄の上に)スズが薄くメッキされているので、サンドペーパーなどで磨かないようにとのこと(酸化がひどい場合は細かいサンドペーパーで軽く磨く程度)。FS-100はアミン系のフラックスを使っているので、換気と使用後のケミカルペーストを(柔らかい)クリーニングワイヤーなどで除去し、更にハンダをコテ先にのせて酸化を防止します。

ということで、上記の手順を行って再メッキを行ったところ、コテ先にハンダ乗るようになり、ハンダ付け作業が出来るようになりました。ハンダコテを放置していると酸化が進むため、ケミカルペーストは作業時には常に手元に置いておくのが良さそうです。

ハンダコテの温度を上げすぎると酸化が進むため、なるべく低い温度で作業をしたいが、ハンダコテの最適温度は以下の様に言われています。

・ハンダ付けの部の最適温度 = ハンダの融点+50℃
・ハンダコテの最適温度  = ハンダ付け部の最適温度+60〜100℃

例えば、ハンダの融点が220℃であれば、

・ハンダ付けの部の最適温度 = 220℃+50℃ = 270℃
・ハンダコテの最適温度  = 270℃+60〜100℃ = 330〜370℃

となる。最適温度に幅があるのは熱復帰率の違いで、熱復帰率が良いこて(熱容量が大きいほど熱復帰率が良い)ほど温度を低く出来ます。Fx888D+T18-Bでは350℃でハンダ付けを行いました。

ハンダコテのビフォーア(左)・アフター(右) ケミカルペーストでリフレッシュ中


W Windows10の無料アップデート?

by fjk

abc697で作ったWindows10マシンがBIOSレベルでハードディスクを認識しなくなった。このマシンはWindows8.1からアップデートでWindows10をインストールしたマシンで、無料アップデートは昨年の7月29日で終了している。新たにWindows10を購入しなければならないのかと、ネットでを調べていると、マイクロソフトでWindows10のイメージファイルが入手でき、これをディスクに書き込み、Windows8.1を再度クリーンインストール後、Windows10に復活させることが出来そうである。

無料のアップデート期間が既に過ぎているが、マイクロソフトでは「一度アップデートした事があるマシンであれば、再度Windows10にできるかも・・」と案内している。「ハードの変更が無ければ・・」であるが、ハードディスクの変更に対応しているかはやってみなければ判らない。ハードディスクの故障が一番多い事例と思え、上手くいった例の報告もある。

SSDが突然BIOSにも認識されなくなった場合の復旧法はいくつか紹介されているが、完全に復旧ができるかは不明である。そこで、故障したSSDを取り外し、新品の1TBのハードディスク(WD10EZEX)をつなぎ直し、Windows8.1をインストールし、さらに各種ドライバーをインストールし、再起動すると、ネット接続によるライセンス認証が自動で正常に登録され、Windows8.1が正常に動作することを確認した。

イメージファイルからディスクを作成するにはWindows7以降であれば、ISO書き込みソフトが標準であるので、ドライブにDVD-Rをセットし、次にダウンロードしたWindows10のisoファイルを右クリック、メニューから「ディスクイメージの書き込み」を選び、さらに「書き込み」をクリックすると、ディスクへの書き込みが始まり、Windows10のディスクが出来た。

出来上がったディスク内のsetupファイルを実行すると、Windows10のインストールが始まり、何度か再起動後、見慣れたWindows10の画面が現れた。コンピューターのプロパティでライセンス認証を確認してみると、無事認証されていた。

今回の結論は、一度アップデートで作成したWindows10は、ハードディスクを交換しても、無料アップデート期間が過ぎていても、正常にアップデート出来ることを確認した。

再インストールしたWindows8.1 作成したアップデートディスク
Windows10へアップデート成功 ライセンス認証の確認


ハンダコテのリフレッシュ Windows10の無料アップデート?