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すいません。またしても予告破りです。しかも、番外編じゃなくて《こぼれ話》(汗)。
なんでコンな事になったのかは、対談と後記にて言い訳させていただいてます。
とりあえず、なんとか甘い話にはなってますので、読んでみてやって下さい。苦情はそれからということで………(平身低頭)。




    ―――――<突然Kiss☆>



 * 京一



  突然Kissして確かめたい、本当の心を――――――


「なあ、京一。今日は何座のパフェ食べようか?。」
「………うーん。ひーちゃんは?。」
「オレ、この間食べそこなったから、《獅子座》がいいなあ。」
「じゃあ、俺は《水瓶座》かなあ……。」

 今日は、またしても《雪辱戦》のデート(そう思っているのは、俺だけなんだろうが)。池袋に《リボン》を買いに来ている。(また無くなっちまったんでな。《報酬》の先貰いしちまったし)
 いや、アクセサリーを買うってんなら、もしかしなくても新宿(地元)の方がバリエーションがあってイイのかもしれねえが、いかんせん、ひーちゃんも俺も新宿じゃ目立ちすぎるんだよ。
 なんせ、ひーちゃんが《男》として世間様(と一部を除く仲間内)に通している以上、新宿で俺達二人が《可愛いリボン》なんて買ってたら、誰に何を言われるかわかったもんじゃない。
 ましてや、アン子あたりに見付かってツッコまれでもしたら、目もあてらんねえぞ。
 もちろん、《緋月龍麻お大事同盟》のヤツ等に見付かって、ロクでもねえ横槍を入れられるのを極力回避する為もあるんだけどな。(特に、あの腐れ根性忍者だよ。)
 なんせ、こないだの《メイドさんテイクアウト事件》の翌日の阿鼻叫喚の大騒ぎは、思い出すだけで背筋が寒いぞ。よく生きてたよな、俺。(また劉と諸羽にゃ、借りができちまったぜ)

 ちなみに、さっき三度目の正直で買ったリボンは淡い水色。もちろん、今までの紅や白のモノと同じタイプの白いフワフワのボンボン付きだ。
 今日の青系で統一したひーちゃんの私服姿に、よく似合っている。――――そう、ひーちゃん、今日は買ってからその場で髪に結んでくれたんだよ。(うぅぅぅぅ。激烈に可愛いぜ!)
 元々昼間は中性的に見える顔立ちと洒落たセンスの私服のおかげで、《可愛らしいリボン》を髪に結んだひーちゃんは今現在の状態でもなんとか【女性】に見えるんだ。おかげで俺とひーちゃん二人は、知らない人間が見たら立派な《美男美女のお似合いカップル》見えるんだよ。(これを至福というんだ。)
『京一ってば相変わらず、なぁーにを馬鹿言ってんだか………(溜息)。』
 出やがったな、タマっころ。イチイチうるせえんだよ、このお邪魔虫!。
 協力するって言うんなら、デートの最中は100mくらいは離れてろ!!!。知ってんだぞ、てめえ、今現在の分身の有効射程距離は200mはあるんだろうが。
 毎度毎度、チャチャを入れられる身にもなってみろ!。
『だって、前が前だけに、俺、心配なんだもん。ロクデモ無い前科がてんこ盛りなんだから。』
 ………うぅっ(汗)。痛いとこをツキやがって。
『まあ、これ以上口は出さないでおいてあげるからさ。京一だって、いい加減俺の事に慣れてきたでしょ。』
 そりゃ、お前、慣れざるおえねえって。今までの事を振りかえってみろよ、お互いのな。
『はははは………(汗)。それは《言わぬが花》って言うヤツじゃん。』
 《言わぬがタマ》だろ、この現状じゃあ。ええ、デバガメ常習犯のビー玉愚弟!!。
『…………(ムカッ)。フ――ンだ。』
 フンッ。ようやく引っ込みやがったか。そうやって大人しくしてやがれ。


 と言うわけで、現在、そのままひーちゃんお気に入りのフルーツパーラーで、デザートを注文しているっていう所なんだよな。(こっちは、ひーちゃんの強硬な主張により会計はひーちゃん持ちなんだ。確かに助かるんだけど、ちょっと情けないかも………。)
 ちなみに、俺の本日の最重要目標は言うまでもねえが(最早、何度目の正直かなんて数える気もおきねえ)、当然のことながら《今度こそひーちゃんへの告白を成功させる!》と《ひーちゃんの俺への気持ちを確かめる》である。(いい加減、《呪い》じゃねえって事を証明しないと)
 今度こそ、今度こそ…………。(握り拳)

「何を力んでんだ?。《水瓶座》のパフェ来たぞ。」
「へ?!。ひ、ひーちゃん………、えーっと……。」
「そんなに気合入れちゃう程京一が甘い物好きだったなんて、オレ、知らなかったぞ。」
「いや………、はははは………(汗)。」
 いつのまにか、テーブルの上には俺の頼んだ星座パフェ(ひーちゃんに付き合ってだよ。いらねえなんて言えねえって)の他に、ひーちゃんの頼んだ星座パフェ&色・形がバリエーションに富んだケーキ各種(何処かしらに星型が入ってるモノ)がズラッと並んでる。
 いつもながら、ひーちゃんの激烈な甘党ぶりには、流石の俺も一瞬怯んじまうぞ。(実際、食べてる時は無茶苦茶可愛いと思うんだけどな)
 さっき食べてきたお昼の大盛りとんこつラーメン定食(チャーハン付)&餃子に加えて、このブッチギリのデザートの量(汗)。俺的には、その細身の体の何処に入ってるかっていうことより、この砂糖の摂取量でどうやってあの《理想的な激烈ナイスバディ》(夜間限定だが。特にウエスト部分)が維持できてるんだかが思いっきり謎だ。(俺は嬉しいんだが)
「いっただっきまーす♪。」
 妙に律儀に手を合わせると、早速ひーちゃんは《これ以上ないくらいに幸せ♪》って表情でテーブルの上に並んだモノの攻略に取りかかる。
 そんな、激烈に可愛らしい様子のひーちゃんを眺めながら(見ているだけで幸せそうなんだ、これが)一緒にデザートを食べ始めた俺に、ふと、店内に流れている曲が耳に入ってきた。

   だって、Love me do Love me do! 叫びたいぜ

 こういう場所にありがちなPOP調のリズムの曲。
 流行り歌ってわけじゃあないみたいなんだが、妙に心に引っかかってくる曲だよなあ。

   そんでもって、突然Kissして確かめたい
   本当の心を Get on Get on Love
   そんでもって、優しくKissして気付いて欲しい
   君への想いを On my On my mind
   Oh! My little girl

 な、なんかこの曲の歌詞って……、やたらと胸に詰まされるモンがあるんだが………(汗)。

   もうちょっとだけ、夢の中にいたいよ

 思わず、曲を聞きながらひーちゃんの方をじーっと見つめちまう。
 そして…………。

   だって、Please call me ――― 好きだから……

「なあ、ひーちゃん。」
「ん?!。何だ、京一。そんな真剣な顔して。」
「その……、今食べてるそのケーキ、俺も味見させてもらってイイか?。」
「なんだ、そんな事か。いいぞ、ほら。やっぱり、遠慮しないでもっと頼めばよかったのに。」
「じゃあ、遠慮無く……。」

 そうして、素早く腰を浮かせて立ちあがった俺は、テーブルの向い側に座っていたひーちゃんの頬に手を添えて、その唇についたチョコレートクリームを舐めるように自分の唇を合わせる。
「?!!。」
 元から緩んでいた唇の間から舌を侵入させ、そのまま舌と共に吐息を絡めるように、其処に満たされた甘さを充分に味わう。
 その甘さは一体どちらのモノなんだろうか。ケーキなのか、それとも、愛しい人との合わせた吐息のモノなのか…。

 耳には、まださっきの曲が流れ続けている。

   そんでもって、長めにKissして確かめたい
   本当のお前を Get on Get on Love
   そんでもって、激しくKissして気付いて欲しい
   変わらぬ想いを On my On my mind
   Oh! My little girl

 その相手の口の中に満たされた全ての甘さを味わい酔いながら、俺は心の中で思う。この流れている歌のように、このまま俺の想いが伝わればいいと。
 このまま、この甘さの持ち主の、唇を合わせた相手の気持ちが確かめられればいいと。

 ―――――――― 無理だとわかっちゃいるんだが。
これで解決がつくんなら、俺はこんな悶々とした複雑な想いを抱えて眠れない夜なんて、とっくの昔にオサラバしてるぜ!。
 っていうか、キス一つで解決がつくんなら、世の恋愛関係を扱った話の8割は意味が無くなっちまうぞ。(お袋のあの《内職》も必要なくなるな。それはそれでメデタイこったが。)
 なら、なんでヤルかって?。そりゃ、やっぱ、ヤリたいからだよ。その場の勢いってヤツだ。
つくづく俺って、突発的衝動&本能が優先してるんだよなあ。(ギリギリの時の理性は、結構頑張ってるんだがよ)
時々、順番間違っているんじゃねえかなあって、気がしないでもないんだが………(汗)。

「御馳走さま。」
「………。」
 俺はようやくひーちゃんの唇を開放する。
うーん、文字通り《御馳走》になっちまったぜ。それも無茶苦茶に美味しいヤツを。

「本当に甘かったな、これ。」
「…………。」
「………ひーちゃん??。」
 って、ひーちゃんの反応はというと…………。
「………オッ……オレモ……アマクテ、オイシ…カッタ……ゾ………。」
 真っ赤になって、よく聞き取れねえ言葉をボソボソとしゃべってる。
 何を言ってるんだ??。実のところ、【八雲】の2・3発くらいは覚悟してたんだがよ………。
「ひーちゃん??。」
「………キョウイチモ、オレ……ニ……キススルノガ…スキナノ……カナ……?…。」
 だから、よく聞き取れねえんだってば。
「ひーちゃん。怒っちまったのか??。」
 って言うわけじゃないみたいなんだが………。
「…ナラ、ウレ……シイナ。デモ………イマ…ハ……ハズカシイシ、オレ…カラ…ソウ…イウノ…ハ……ハシタナイ……ヨ…ナ……。」
「あの……、ひーちゃん??。」
「………ドウシ…ヨウ……コンナトコロデ……ハズカ……シイ…ヨ………。」
おーい。ひーちゃぁ――ん。(焦)
すると………。

 ガタンッ★

「え?!。」
 ひーちゃんは、顔を真っ赤に染めたまま(目の前にあるケーキの上の苺並だ)突如として椅子を跳ね飛ばしてテーブルから立ちあがると。
「ゴメン!!。京一、オレ、今日はもう帰る。」
 そう言いながら、そこにあったレシートを引っ掴んであっという間にレジに直行して会計をしちまうと、そのまま店を飛び出して行っちまった。

「ひーちゃん………??????。」
 な、何だったんだ。一体?。何が起こったんだ。
俺、何かとんでもねえ事しちまったのか?。(いや、確かに、したっちゃしたけどよ)でも、今迄殴りとばされる事はあっても(もう一回って、おねだりされた事はあったな)、こんな脱兎の如く逃げられるだなんて………。
 なんか、今までと反応が違いすぎて判断がつかねえ。
 それに、さっきブツブツと呟いていた言葉は……??。


 そのまま、店中の注目を集めまくった状態で(当たり前っちゃ、当たり前だよな。店のド真ん中でディープキスをかましてたんだから)状況把握が出来ずに呆然と突っ立ったまんまだった俺が、またしても《本日のデートの最重要目標》を達成できなかった事に気付いたのは、その10分後。最早、ひーちゃんを追いかける事が不可能になってからだった。

 あああああ。どうして俺ってこうなんだ。
 俺が迂闊過ぎるってことなのか?。それって、《呪われてる》より始末がわるいんじゃあ………。


『あ――あ。本当に京一って目先の欲に惑わされてるよねえ。折角、姉さんの認識が進歩したのにさ、いい加減に、毎度毎度順番を間違ってるよ。』
だぁぁぁぁぁぁ、言うな!!。お前にだけは言われたくない。

『《星の巡りが悪い》のも、結局、自業自得なのかもねえ。俺、其処まで面倒見きれないよ。』
だぁーかぁーらぁぁぁぁ。


 くそう。また、次回にチャレンジだ。
『あんの?。次回って。まあ、無いと俺も困るんだけど。』
 馬鹿野郎。作るんだ、機会なんてモノはよ。でなきゃ、俺の明るい未来はねえんだ!!。


 ―――――― でも、やっぱりちょっと嬉しかったな。今回、あの歌 様々だな。



 ところで、この半分以上残ってるケーキの群れとパフェ×2って、やっぱ、俺が全部食ってかなきゃならねえのか?。いくらなんでも、この量は勘弁して欲しいんだけどな………(汗)。



 * 龍麻



「早くこないかなあ、《獅子座》。やっぱ、バランスをとるんなら《蛇使い座》も頼めばよかったかなあ。ふみゅみゅ♪。(ルンルン)」
「………そっ、そうだな、ひーちゃん(汗)。」

 あーあ、流石に頭が腐れきってる京一でも、顔が引き攣っちゃってるよ。
なんせ、姉さんが注文したのって名物の《星座パフェ》に加えて、ケーキ全種類とやたらと香りが甘いハーブティー、更にこれまた甘いフローズンパインっていう取り合わせなんだもん。
(うぅぅぅっ、ゲロ甘だ。)

 本日はお日柄も大変宜しく、姉さんと京一はまたしてもデートに池袋まで出張してきてる。
 目的っていうか、口実は《無くしたリボンの代わりを買う》なんだよね。こういう所は京一も進歩してるって、誉めてあげればいいのかなあ。
 まあ、毎度場所が池袋なのは(口実的にも)しょうがないっちゃ、しょうがない。
 だって、仲間&知り合いとの遭遇率を考えたら、新宿・渋谷近辺を二人でショッピングなんて論外だよ。ぜぇーったいに誰か(もしくは何か)に鉢合わせするに決まってるんだもん、京一の《星の巡りの悪さ》ならさ。
 鉢合わせするのが厄介事程度ならまだイイよ。またぞろ、翡翠とか葵ちゃん達【緋月龍麻お大事同盟】の幹部連にブチ当たっちゃったりした日には、どんな騒ぎになることか。醍醐じゃないけど、新宿に《血の豪雨の恐怖》再びだよ。うん。(アン子ちゃんは、論外)
 実際、この間の《メイドさん歌舞伎町暴走事件》&《緋月龍麻、蓬莱寺家一泊騒ぎ》の時なんか、本当に《旧校舎》が《地獄絵図》になったもん。いや、大マジで。
 おかげで、ユエと霧島君には暫くの間は足を向けて眠れないよなあ、俺達姉弟と京一は。一応(イマイチわかってない姉さんの代わりに)俺から二人にキチンとお礼の手配はしておいたんだけどね。


 と言う訳で、今現在、ルンルン気分でウカレまくっている姉さんの髪に結ばれてるのは、三度目の正直で京一がプレゼントした淡い水色のリボンなんだ。もちろん、今までと同じデザインの可愛らしいボンボン付き。
俺的には、京一には姉さんが《キラキラ光る貴金属も好き》って教えてあるんだから、リボンなんぞに拘らないで、いっそのこと《エンゲージリング》まで一気にプレゼントしちゃって、そのまま告白しちゃえばイイのになんて思うんだけどねえ。そうすれば、俺の《使命》はほぼ達成だもん。義母さんに胸をはって報告できるよ。
って、京一の今の経済状態じゃあ無理か。
(こう厄介事の連続じゃあ、バイトしてる暇もないもんねえ。《旧校舎》は、換金時に翡翠にバレるから不可だよ。)

『ううううっ、激烈に可愛らしいぜ、ひーちゃん。』
 京一ってば、まーた頭と目が腐れた事考えてるよ。さっきは顔を引き攣らせてたくせに。
第一、それ、俺にまで届いて来るくらいに強固に思考するんなら、キチンと姉さんに言ってやんなよ。どうして其処でちゃんと言葉にしないかなあ。
『今なら俺達、《美男美女のお似合いカップル》だぜ。………フフフフ、これぞ至福!!。』
『京一ってば相変わらず、なぁーにを馬鹿言ってんだか…………(溜息)。』
 とうとう思考回路まで腐敗が進んできてるね。
『出やがったな、タマっころ。イチイチうるせえんだよ、このお邪魔虫!。』
ああああ、そう言う事言うわけ、この貴重なフォロー役に向かって。
『協力するって言うんなら、デートの最中は100mくらいは離れてろ!!!。知ってんだぞ、てめえ、今現在の分身の有効射程距離は200mはあるんだろうが。毎度毎度、チャチャを入れられる身にもなってみろ!。』
よく言うよ。俺がいつチャチャを入れたのさ。フォローを入れてるんじゃないか。
『だって、前が前だけに、俺、心配なんだもん。ロクデモ無い前科がてんこ盛りなんだから。』
『………うぅっ(汗)。痛いとこをツキやがって。』
多少の自覚はあるんだね。まあ、俺もちょっとデバガメの自覚はあるんだけどさ。
『まあ、これ以上口は出さないでおいてあげるからさ。京一だって、いい加減俺の事に慣れてきたでしょ。』
『そりゃ、お前、慣れざるおえねえって。今までの事を振りかえってみろよ、お互いのな。』
『はははは………(汗)。それは《言わぬが花》って言うヤツじゃん。』
『《言わぬがタマ》だろ、この現状じゃあ。ええ、デバガメ常習犯のビー玉愚弟!!。』
このぉぉ(怒)。言ったねえ、デバガメはともかく、ビー玉ってのいい加減にやめてよ。
『…………(ムカッ)。フ――ンだ。』
もう今日は何があっても、知らないんだからね。勝手にしなよ。(プン)

 一方の姉さんはというと、もう京一からの《可愛らしいリボン》のプレゼントとさっきの大盛りとんこつラーメン定食(+餃子)と、このお気に入りのパーラーのパフェ&大量のケーキに浮かれまくってて、京一の挙動不審には全く気が付いてない。
 弟の俺の事に至っては、朝から《アウトオブザ眼中》だよ。イイよねえ、人の気苦労も知らない《無自覚色ボケお気楽娘》はさ。(なんか、ムカツク)

『絶対に《呪い》じゃない。告白だ。確認だ。今度こそ、今度こそ…………。』
京一ってば、とうとう握り拳までしてるよ。このパーラーの中でそんなに力んでどうするつもりなんだろう。
「何を力んでんだ?。《水瓶座》のパフェ来たぞ。」
ほら、姉さんに突っ込まれてる。
「へ?!。ひ、ひーちゃん………、えーっと……。」
「そんなに気合入れちゃう程京一が甘い物好きだったなんて、オレ、知らなかったぞ。」
「いや………、はははは………(汗)。」
あーあ、なにアホなことやってるんだか。本当にマが抜けてるよ。でも、今日はもうフォローなんてしてやんないんだからね。
なんて、二人の様子を尻目に注文したモノがドンドンとテーブルの上に並んでいく。
「いっただっきまーす♪。」
ざっとモノが揃った所で、姉さんはキチンと手を合わせると(ここいら辺は、うちの義母さんの厳しい教育の賜物だ)ウカレっぷりも頂点って感じの《これ以上ないくらいに幸せ♪》っていう表情でテーブルの上に並んだモノの攻略に取りかかり始める。
一方の京一の方も、
『やっぱり、食べてる時のひーちゃんって激烈に可愛らしいぜ!!。』
 なんて腐敗も極まれりって思考で、姉さんを眺めながら自分のデザートを食べ始める。
 これがまた、幸せそうな顔で姉さんを見てるんだよ。ここの場面だけ見れば、立派な《バカップル》なのにねえ。どうして意思の疎通が成り立ってないんだろう。二人して、こんなに《全開両想いなんだぁぁ》って空気を振り舞いてんのに。不思議だ。(無自覚ってイヤだよね)

 と、気がつくといつの間にか、京一が食べる手を止めて店内に流れている曲に聞き入ってる。

   だって、Love me do Love me do! 叫びたいぜ

 こういう場所にありがちなPOP調のリズムの曲じゃん。
 流行り歌ってわけじゃあないのに、なんであんな真剣そうな顔で聞いてるんだろう?。

   そんでもって、突然Kissして確かめたい
   本当の心を Get on Get on Love
   そんでもって、優しくKissして気付いて欲しい
   君への想いを On my On my mind
   Oh! My little girl

 な、なんかこの曲の歌詞って………、これの所為?!。イヤな予感がする(汗)。

   もうちょっとだけ、夢の中にいたいよ

 京一は曲を聞きながら、ショコラケーキに取りかかってる姉さんの方をじーっと見つめてる。
 そして…………。

   だって、Please call me ――― 好きだから……

 まっ、まさか、京一………。

「なあ、ひーちゃん。」
「ん?!。何だ、京一。そんな真剣な顔して。」
「その……、今食べてるそのケーキ、俺も味見させてもらってイイか?。」
「なんだ、そんな事か。いいぞ、ほら。やっぱり、遠慮しないでもっと頼めばよかったのに。」
 ね、姉さん(汗)。そんな、あっさりと。
どうして気が付かないんだよ。京一のこの不穏なまでに真剣な表情に。(この鈍感!!)
「じゃあ、遠慮無く……。」

 そうして、素早く腰を浮かせて立ちあがった京一は、テーブルの向い側に座っていた姉さんの頬に手を添えて、その唇についたチョコレートクリームを舐めるように、問答無用でその唇を重ね合わせちゃったんだ。
「?!!。」
 その突然の京一の行為に、呆然と固まってしまった姉さんの様子をいいことに、京一はそのまま一気に舌を侵入させて、俗に言う《ディープキス》ってヤツを敢行しちゃってる。
『………(汗)。』
 あのねえ、京一。今の場所とか時間とか状況をわかってんの?!。
 この時間帯(午後3時過ぎ)って、無茶苦茶混んでるんだよ、このパーラー。オマケにこんな店のド真ん中の窓際のいっちゃん目立つ席で、しかも姉さんと京一っていう店内でも際立って目立つ容姿の二人連れが(持ってる木刀を抜いたって、筋金入りのメンクイの俺と姉さんが認めちゃうくらいのルックスしてるんだもん、京一は)ディープキスなんてをブチかましてたら、目立つなんてレベルのもんじゃないんだよ。更に最近はそうでもないけど、一時期ここは近郊在中の同人お姉ちゃんの溜まり場だったそうなんだからね。今だって、きっと店内に何人かはいるよ、その手の人。いくら、今の二人は私服のおかげで《ホモカップル》に見えないとはいえ、ネタの一つや二つにはされてるよ。どうして、身内(深青さん)や友人(アン子ちゃん)で懲りてないのかなあ。普段はあんなに嫌がってるのに。
 信じらんないよ!!。

 店内には、まださっきの曲が流れ続け、そして、そのまま二人のキスも続いてる。

   そんでもって、長めにKissして確かめたい
   本当のお前を Get on Get on Love
   そんでもって、激しくKissして気付いて欲しい
   変わらぬ想いを On my On my mind
   Oh! My little girl

 まさか、京一。この曲みたいにキスで全部が解決できればいいなんて、ゲロゲロに甘ちゃんな考えでやってるんじゃないだろうね。
んなの、無理に決まってるじゃないか。相手は《超鈍感爆裂恋愛オンチ娘》の姉さんなんだよ。
どうして今迄ので学習できないんだよ。『言葉にしなけりゃ伝わらない』って、自分で言ってたくせにぃぃぃぃ(怒)。
イキナリするなら、《愛の告白》の方からにしてよ。順番間違ってるよ、もう(泣)。

 案の定、店の中の人は従業員の人から親子連れの子供まで二人に注目しちゃってる。(うわっ、幼稚園児らしい子もいるよ。どうしよう)

「御馳走さま。」
「………。」
 曲が終わったところで、京一はようやく姉さんの唇を開放する。
何が『御馳走さま』だよ、この考え無しの節操無し!!。

「本当に甘かったな、これ。」
ああ、そりゃ甘いだろうよ。さっきまで姉さんが食べてたのはゲロ甘いケーキなんだから
「…………。」
「………ひーちゃん??。」
 って、姉さんの反応はというと…………。
「………オッ……オレモ……アマクテ、オイシ…カッタ……ゾ………。」
 真っ赤になって、小さな声で言葉をボソボソとしゃべってる。どうも京一にはよく聞き取れてないみたいだ。
『オ、オレも甘くて美味しかったぞ。』
姉さん、貴女まで……(汗)。最近の学習効果は発揮されてないの?。
「ひーちゃん??。」
「………キョウイチモ、オレ……ニ……キススルノガ…スキナノ……カナ……?…。」
『うきゅう。京一もオレにキスするのが好きなのかなあ………?。』
京一は、姉さんのよく聞き取れない言葉に困惑しきってる。
「ひーちゃん。怒っちまったのか??。」
怒ってなんかいないよ、京一。本当に《無自覚バカップル》なんだから、二人とも。
「…ナラ、ウレ……シイナ。デモ………イマ…ハ……ハズカシイシ、オレ…カラ…ソウ…イウノ…ハ……ハシタナイ……ヨ…ナ……。」
『なら嬉しいのにな。でも、今はこんな所で恥ずかしいし、オレからそう言うことを言うのは、はしたないことだよな。』
姉さん、流石にちょっとは学習の成果があるんだね。でも、姉さんもそう思ったんならハッキリと京一にそう言ってやんなよ。それで、大分事態は進むから。ボソボソ言ってないでさ。
「あの……、ひーちゃん??。」
「………ドウシ…ヨウ……コンナトコロデ……ハズカ……シイ…ヨ………。」
『どうしよう(困惑)こんな所で、人がいっぱいいるのに恥ずかしいよぉ。ふみゅう』
困惑しきった京一と羞恥心で《亀》になっちゃった姉さんは、静まり返った店内の中で膠着状態に落ち入ちゃってる。どうすんの、これ?。

すると、やっぱり先に行動を起こしたのは、短絡思考の姉さんの方だった。

 ガタンッ★

「え?!。」
 姉さんは、顔を真っ赤に染めたまま(ラズベリージャムより赤いね)突如として椅子を跳ね飛ばしてテーブルから立ちあがると。
「ゴメン!!。京一、オレ、今日はもう帰る。」
 そう叫ぶように言い残して、そこにあったレシートを引っ掴んであっという間にレジに直行して会計を終わらせると、そのまま店を飛び出して行ってしまった。(会計を忘れない所は偉いね、こんな場合でもさ。流石《何時もニコニコ現金払》がモットーなだけはあるよ)

「ひーちゃん………??????。」
『な、何だったんだ。一体?。何が起こったんだ。』
京一は、まだ事態に思考が付いていかずに、呆然としたままだ。自分からこのどうしようもない事態を招いた行動を起こしたくせに。
『なんか、今までと反応が違いすぎて判断がつかねえ。』
そうだろうねえ。でもね、姉さんも一応は女の子として進歩はしてるんだよ、ちょっとづつけど。
だから、君ももう少し学習能力をつけようよ。


 そのまま、店中の注目を集めまくった状態で状況把握が出来ずに呆然と突っ立ったまんまだった京一が、またしても《デートの最重要目標》を達成できないことが決定したのは、その10分後。最早、姉さんを追いかける事が不可能と断定した時だった。

『あああああ。どうして俺ってこうなんだ。俺が迂闊過ぎるってことなのか?。それって、《呪われてる》より始末がわるいんじゃあ………。』
そうだよ、思いっきり迂闊だよ。オマケに考え無しだしさ。
だから、ついこんな事も言っちゃうよ。
『あ――あ。本当に京一って目先の欲に惑わされてるよねえ。折角、姉さんの認識が進歩したのにさ、いい加減に、毎度毎度順番を間違ってるよ。』
『だぁぁぁぁぁぁ、言うな!!。お前にだけは言われたくない。』
言われて仕方が無いこと、やってんじゃん。
『《星の巡りが悪い》のも、結局、自業自得なのかもねえ。俺、其処まで面倒見きれないよ。』
『だぁーかぁーらぁぁぁぁ。』
だって、本当のことじゃないか。自覚が無いのは始末に負えないよ。

『くそう。また、次回にチャレンジだ。』
その台詞、一体何回繰り返してるの。次回、次回って毎度毎度。(溜息)
『あんの?。次回って。まあ、無いと俺も困るんだけど。』
『馬鹿野郎。作るんだ、機会なんてモノはよ。でなきゃ、俺の明るい未来はねえんだ!!。』
明るい未来って………(汗)。
まあ、頑張ってよね。とりあえず、応援は続けたげるからさ。


 ところで、その半分以上残ってるケーキの群れとパフェ×2。ちゃんと責任もって君が片付けてくるんだよ。それくらいの罰ゲームは当たり前なんだからね。



 ――――――追記

 京一は早々に姉さんを追いかけるのを諦めちゃた(っていうか、追い着かないって断定しちゃった)けど、実は姉さん、直ぐ傍の《サンリオショップ》の中に逃げ込んで、一番大きいキティちゃんのぬいぐるみを抱き締めながら真っ赤になってたんだよ。
 でなきゃ、分身の有効射程距離200mの俺が悠長に京一と会話してられるハズなんかがないじゃないか。本当に京一ってば迂闊だよ。
当然、そんなことを教えてなんかやらない。だって、今日はフォローしないって決めたんだもん。


言いたい事だけ言ってから、京一を見捨てて分身を消して本体に戻ってきた俺は、姉さんに話しかける。
『ほら、姉さん。これからどうすんの?。』
『うきゅきゅう。どうしよう??。イキナリ出てきちゃって、京一、怒ってるかなあ。でも、恥ずかしかったんだよぉ。あんなにいっぱい人がいたのに。』
『だから、どうすんの?。京一の所に戻るの、それとも家へ帰るの?』
『今から戻って「嬉しかったから、もう一回。」なんて言えないよぉ。はしたないよぉ。恥ずかしいよぉ。うにゅにゅん。(涙)』
誰もそこまで言ってないじゃないか。色ボケもいい加減にしときなよ。
『じゃあ、帰るの?。』
『(フルフル)もうちょっと、ここ(池袋)にいる。少しでも京一の傍に居たい。』
 ………この《無自覚バカップル》は………(脱力)。
 俺にノロ気て、どうすんのさ!!。当の相手に言ってやんなよ、そういう台詞は(イライラ)
『あっそ。じゃあ、ちょうどイイからビックパソコン館に付き合ってよ。新宿のよりここ(池袋)の方が広いから。丁度、新しいソフトを物色したかったんだ。京一の方は、明日になればほとぼりも冷めるでしょ。』
『ふみゅ。そうする。付き合う。』
『んじゃ、行こうよ。』


そうして、姉さんと京一の3回目のデートは、またしても完遂はできなかった。

あーあ、《3度目の正直》じゃなくて、《2度あることは3度ある》になっちゃったよ。
自業自得なとこが、笑えないよねえ。



    ―――――― とりあえず、えんど★。



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 □  「ちょっとこぼれ話対談」

峠之「はい、蓬莱寺京一君へ質問です。今、貴方の目の前に目を瞑って完全無防備なひーちゃんがいます。二人っきりです。周囲に誰もいません。外界から完全隔離されてます。この後どうしますか?。@「俺、ひーちゃんを愛してるんだ!。」と愛の告白をする。A抱きしめて思いっきりキスをする。Bそのまま問答無用で押し倒して、一気に18禁へ雪崩れこみ。以上三択です。」
京一「んなもん、決まってるだろうが!!。抱きしめてディープキスをかましてから、コクって押し倒して雪崩れこみだ!!!。何を今更判りきった事を聞いてきやがる。」
峠之「この………(怒)。」
龍麻「(突如として実体バージョン)この大馬鹿モノぉ―――ぉぉ!!。【秘拳・鳳凰】!!。」
  ちゅっど――――んっっ☆
峠之「………ドアホが。(溜息)もう2・3発カマしてやれ。」
龍麻「(憤然)当然だね。」
京一「……痛ぅ、イテテ。てめえ、イキナリ何しやがるんだ!!。(オマケに、また勝手に《美形バージョン》になって出て来やがって)俺は本当の事を正直に言っただけじゃねえか。お前等だって協力するって言ってたろ。」
峠之「確かに、協力するとは言ったぞ、でないと、(二人の関係が進展しないと)この話が進まんからな。だがな………。」
龍麻「姉さん達が《クリスマス・デート》に辿り着いてくれないと、俺のラブロマンス番外編もないって言われてるからね。俺的には一生懸命協力するしか他に道は無いんだよ。だけどねえ、当の京一に学習能力が無いと、幾ら俺達が支援したって全部無駄に終わっちゃうんだ。今回みたいにね。そこんとこわかってんの?、この《順番大間違い男》くん。」
京一「なんだそりゃ?!。どういう意味だよ。」
峠之「本編でもタマに指摘されてるのに、まだ思い知っとらんのか、己は。今迄の貴様の《星の巡りの悪さ》の3/4以上は、貴様が目先の欲に惑わされて行動順序を間違ってる所為なんだぞ。」
龍麻「毎度毎度『今度こそひーちゃんに告白するぞ!!』って豪語してるくせに、絶好の機会が巡ってくると、何故か姉さんの《サービス・ショット》に惑わされてたり、姉さんの無意識の《お誘い》や《積極的モーション》に理性を飛ばしちゃったりしてさ。何より、今回で5回目なんだからね、キスを優先させて告白機会をチャラにするのは。」
峠之「人が頭捻って整えてやったチャンスを、順番間違えてパーにしてくれるんだからな。お前が順番を間違える所為でいらん横槍の回数が増えてるんだぞ。いい加減にキスなんぞ、ここまでに飽きるほどやらせてやっとるだろうが!!。どうしてホンの1分が我慢できないんだ。ただ、『俺はひーちゃんがこの世で一番好きなんだ。愛してる。』って言うだけだろうが。それからキスをするって言う順序にしていれば、とっくの昔にお前等の関係は進展してるハズだぞ。【陰】行き(18禁)はまだだとしてもな。」
龍麻「少なくとも、姉さんの《恋愛感情の自覚》はキッチリとできてただろうねえ。そうすれば、もっとイロイロと出来てたんじゃないかなあ。《恋の駆け引き》ってヤツをね、京一。」
峠之「《サービス・ショット》も、もうちょっと違った楽しみ方になっとったろうなあ。」
京一「うっっ…………(滝汗)。」
峠之「わかったか?。そしたら己の今までの所業を振り返って、次回に向けてよーく心に刻み込んでおけよ。《優先順位を絶対に間違わない!》ってな。」
龍麻「そう言う事。だから最初の質問の答えも、@愛の告白をする→A抱き締めてキスをする→B押し倒す、が正しい順序なんだよ。まあ、Bの押し倒す段階では絶対に【寸止め】食らうだろうけどね。」
峠之「当然だな、公言があるんだから。そのなんだ………、某所でも言われてたからなあ、京一って《魔人一の【寸止め】が似合う男》ってな。ふふふふ………。」
龍麻「率先して言ってたの誰だったっけ?。(ニヤニヤ)」
峠之「さあな。(シラジラ)」
京一「貴様等ぁぁ………。人事だと思いやがって………(怒)。」
龍麻「あったりまえじゃん。他人事だもん、【寸止め】に関してはね。」
峠之「当然至極。なんせ、それを喜ぶ人も結構もいるんだ(笑)。…まあ、あと一回頑張れば次は【餓狼】の【トータル・エクリプス――〈日蝕譚〉】だ。そこんとこを頭に入れて気張って行け。」
京一「そこだ!!。なんで今回はこの《こぼれ話》なんだよ。こないだの予告でも『次回はまだ後一回番外編の【大和撫子乱舞】です。』って言ってたじゃねえか。間に一回増えちまっただろ。」
龍麻「あっ、そうだね。まあ、峠之の予告破りなんて珍しくないけどさ。」
峠之「煩いなあ。仕方ないだろ、G.Wに何が何でも新刊だそうとしてたら、【大和撫子乱舞】が書けなかったんだから。あれは、もう一回【雨月】をやり直さないと書けんのだ!。」
龍麻「それで、この短いSSなわけね。」
峠之「そう。一応↑のは今回のコピー本用に書いた書下ろしSSだ。この対談とタマのパートが図書室用に更に追加になってる。《こぼれ話》なのは、短い上に《サービス・ショット》が入ってないから。」
龍麻「あんたねえ………(溜息)。それを言うなら、今回の本にした【君が眠らせない☆】改訂版だって、まだ一回目だったから《サービス》は入ってなかったんじゃないの?。」
京一「そうだ、そうだ!!。」(だから早く続きを書けと言いたいらしい)
峠之「ああ、それはノープロブレムだ。文章に書き足しできんかったから、イラストで中表紙に龍那の《セミヌード》を入れといたんだ。あくまで自己満足のモノなんで、あんまり上手くないんだけどな(コピー用なんでモノクロだし)。」
京一「なにぃぃぃぃ??!!!。」
龍麻「…………(激汗)。あんた、絶対何かを勘違いしてるよ。」
峠之「ええい、オマケの分際でやかましいわ!!。と言う訳で、G.Wも終わった事だし、峠之は【朧綺譚】を再ロードしてから【大和撫子乱舞】を書くぞぉ――ぉぉ。……(ボソット)《戦利品》を堪能してからだがな。」(言いながら、立ち去る)
龍麻「あ…………(脱力)。」
京一「ちょっと待ったらんかい、こら!!。この態度3Lサイズ女。」
峠之「(ムッとして立ち止まる)なんだ、何か文句でもあるのか?。」
京一「俺に断りも無く勝手なことしやがって。下手でも何でもいいから、俺にもよこしやがれ、ひーちゃんの《セミヌード》!!。」
峠之「はあぁぁ?!!。」
龍麻「……………。(ブチッ)」
京一「ひーちゃんの《サービス・ショット》は全部俺んだぁぁぁ!!!。」
峠之「………あのなぁ。(汗)」
龍麻「…………(フルフル)そういうアホらしい欲望丸出しの主張は………。」
京一「……へ?!。」
峠之「およ?!」
龍麻「…………順番間違わずに、《告白》に成功してから言えぇぇぇぇ!!。教育的指導の
【秘拳・黄龍】×3ンン―――――ンン!!」
 ちゅっど―――んっっ☆ ちゅっど―――んっっ☆ ちゅっど―――んっっ☆ 
京一「どわぁぁぁぁぁ―――――――ぁぁぁ。」(遥か彼方へ吹っ飛ばされる)
龍麻「フンっ。」
峠之「まっ、当然の処置だな。(コイツ以外とシスコンなんだな)」
龍麻「………と言う訳で、あんたは早く続きを書くように。(ギロリ)。」
峠之「りょ、了解した(汗)。」


って言う所で、とりあえず終了。


すいませんが、今回はこぼれ話という事で、オマケSSはありません。
どうぞ、そのまま次回の話へお進み下さい(汗)。



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