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四、基礎的な接遇技術及び介助技術
介護の基本Ⅲ
動作の目印に向けた声かけと、本人のやる気を引き出す声かけを考えよう
声かけで行動を促す |
動作の仕組みを知ったら、次に考えたいのが“声かけ”です。前項では、「どこに足を置けばいいか」、あるいは「どこにつかまれば動作が行いやすくなるか」という目印を確認しました。その目印に向かって、「ここに足を置いて」とか「ここにつかまって」と声をかけていくことが、本人の“できること”を増やすポイントになるわけです。その際には、ただ「やってみましょう」ではなく、本人の「やろう」という意欲を引き出せるような声かけも必要です。
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目印をつけると“声かけ”がしやすくなります。 |
本人の関心を“声かけ”に生かし、「やろう」という意欲を引き出す 動作を起こすための目印を設けても、本人が自発的に「やろう」という意欲を持たなくては、できることは広がっていきません。そこで「やってみよう」という意欲を引き出すための声かけが求められます。動機づけの基本としては、時間の感覚を意識させることがあげられます。たとえば、「7時になったから起きましょう」とか「12時だからそろそろ食事の時間ですね」という具合に、動作をうながす声かけの中に“時間”を入れていく方法があります。もちろん、生活のリズムは人それぞれですから、その人の生活習慣に合った時間を意識させることが必要です。たとえば、その人がどんな生活習慣を歩んできたかをよく調べ、それをもとにスケジュールをつくっていくことが望まれます。長い間、本人といっしょに暮らしてきた家族でも、本人が慣れ親しんだ生活習慣は意外にわかっていない場合があります。 家族を介助する場面になったら、改めて本人とゆっくり話をしながら、本人にとって最適なスケジュールを確認してみてください。 |
本人のいままでの生活習慣を把握して、生活スケジュールをつくりましょう。 |
生活リズムを整えれば、意欲も高まる! 生活環境や生活リズムを整えれば、睡眠や食事などが規則正しくとれるようになります。 また、日常生活の中で活動する機会も増えてくるようになります。 いずれにしろ、体力をつける機会が増えることになり、体力と同時に気力も充実するようになります。 つまり、環境やリズムを整えるだけで、本人の意欲を向上させることもできるわけです。 |