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四、基礎的な接遇技術及び介助技術
移動介助
乗り移りのとき、一瞬でも本人に足腰を使わせることで、自立を促す訓練に

車いすへの乗り移り

 下肢にマヒがある場合などをのぞき、乗り移る際に一瞬でも自分の足で立ったり、足を動かしたりすることで、自立を促す訓練になります。足元や目線の先に目印をつけ、スムーズに車いすへと誘導する工夫をしましょう。立ったり、足を動かしたりという習慣を続けることで、介助者の負担を減らし、1日の中で車いすに乗り移る回数を増やすことができます。そのことが本人の移動範囲を広げ、生活への意欲を高めることにもつながります。

 車いすを置く位置を考える
 車いすは、ベッドやいすに対して20~30度の角度に置きます。片マヒがある場合は、よいほうの手足の側に車いすを置くのが基本です。ただし、よいほうの手で自立バーなどを持って乗り移る場合では、マヒ側に車いすを置くこともあります。
 ベッドの高さを調節できる場合は、車いすの座面の高さに合わせます。車いすは必ずブレーキをかけ、フットレストをあげておきます。 アームレストを跳ねあげることができる車いすなら、本人がしっかり立ちあがれない間だけ、跳ねあげておきます。 本人が座る位置は、できる限り車いすに近づけておきます。  
 
  ベッドやいすから立ちあがる
 まずはベッドやいすから立ちあがってもらいます。そのまま、一瞬でも立位を保ってもらう習慣をつけ、慣れてきたら立っているの時間を少しずつ長くします。膝と腰をしっかり伸ばして、お尻の穴を閉めるようにすると、姿勢が正しくなります。立った後、数秒間でも動作を止めることが自立を促す第一歩です。
  • おじぎの姿勢ができているか、ふらつきがないかなどをチェックしながら、最初はしっかり身体を支えます。
  • “壁にかかったカレンダーを見る” など、目線があがる目標を指示すると、姿勢を起こすことができます。
  • 車いすを近づけて、少しでも移動範囲を少なくします。
 
 
  • 後方へ倒れないように身体を近づけて立位をとります。
  • 立ったときに腰が落ちている場合があるので、腰を押してまっすぐにするように促します。慣れてきたら、少しでも膝(ひざ)を伸ばす訓練をしてもらいましょう。
  • ベッドに自立バーが付いていたり、車いすと反対側に手がかりになるものがあればつかまってもらいましょう。
 
 
 踏み換えをして身体を回す
 足を固定したまま身体を回転させると、膝を痛めたり、バランスを崩して転倒する恐れもあります。立ったまま、少しずつ足を踏み換えて身体を回転させるようにしましょう。踏み換えの習慣を続けると、歩行の訓練にもなります。
 踏み換えをする間、自立バーなどをにぎっている場合は、にぎった手が無理な方向に曲がらないように注意しましょう。体重が一方だけに乗っていると、踏み換えができません。介助者が少しずつ身体を左右に押してあげながら、体重移動がスムーズになるようにします。
 ステップする足の位置に、カラーテープなどで目印をつけておくと、踏み換えの際に介助者が指示を出す目安になります。目印に向けて「右足を前に」「次は左足を後ろに」という具合に指示を出しましょう。  
 腰を下ろす準備をする
 踏み換えが終わったら、そのまましっかりと立ってもらいます。介助者は、座ったときにお尻の位置がしっかり車いすの座面に乗るか、曲がったりしていないかをチェックします。
 
手すりや自立バーをにぎっている場合は、手元を確認します。足腰に不安がある場合は、介助者がしっかり腰骨を支えながら座ってもらいます。




  ゆっくりと腰を下ろす
 本人の肩甲骨のあたりを支えながら、徐々におじぎをするように身体を前に倒し、いっしょに腰を下ろしていきます。座った後、アームレストなどを元に戻し、ひじを軽くかけてもらいましょう。正面から見て身体が曲がっていないか、お尻の位置が前にずれていないかをチェックします。  
 
介助者が本人の膝を押さえる場合、膝を強く押さえすぎると、本人の動きのじゃまになるので注意。
 
座り方が浅くなっている場合は、介助者が後ろにまわり、本人の脇の下から腕を回して、斜め後方に引きあげてお尻を動かします。 

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